2020年1月15日

第171回 日本シグマックス株式会社 商品企画開発部 五十嵐匡平さん

A-LABO INDEXは、3か月おきにテーマに沿ってお届けしておりますが、
今年2020年1月から3月のテーマは『2020の技術』

今週は、先週にひきつづき、身体活動支援のための会社、日本のサポーターのトップ企業、日本シグマックス株式会社、商品企画開発部の五十嵐匡平さんがゲスト。

日本シグマックス株式会社 商品企画開発部 五十嵐匡平さん

スポーツ向けのサポート・ケア製品のブランド「ザムスト」の研究開発をする部署に所属、あらゆる部位のサポーターの製作に関わり、「ザムスト フィルミスタアンクル」で世界最大級のスポーツ見本市、ISPO AWARD 2015に輝き、「ザムスト フットクラストスタンダード」では、2017年度グッドデザイン賞を受賞している。

番組の前半は、日本シグマックス株式会社についてのお話。
HPはこちら → https://www.sigmax.co.jp/

注目のフィルミスタシリーズ
https://www.zamst.jp/filmista/

その中から、今回は「フィルミスタアンクル」を松風さんも装着。

フィルミスタアンクルとは・・・

実際装着中。

サッカーでは、靴下の下に履かないといけないので、素足に装着。

松風さんの感想は・・・

「スゴイ。足首が守られている。これは、今までにない。本当に・・・」
かかとがちょびっとしか出てないことに感動。土ふまずは空いていて、サッカー選手が求めている場所をきっちりまもっているという感覚だそうです。
また、サッカーやってない人も一度つけてもらうと驚くと思うと。今までサポーターを使ったことない方の中には、こういうのをつけたくないというかたも多いかも。
スポーツ店などで見本を見つけたら、ぜひ、一度つけてみてほしいとのこと。

五十嵐さんの考える今後の夢・展望

サポーターはローテクな商品で身につけるものなので、お客様の評価もかなりシビアです。まだまだ装着感が良くないと言われることが多く、快適性には課題があります。怪我と戦っている人の期待背負っているということを忘れず、使う方にとって相棒になるような商品を開発し、スポーツ生活をサポートしていきたいと思います。

「ザムスト」のスポーツ用サポーターは誕生自体も代表選手に提供することから始まっていて、現在も多くの代表選手の求めに応じて製品を提供しています。個人的な思いとしてはこうした選手たちにさらに密着してケガの予防だけでなく、パフォーマンス向上につながるような製品を作っていきたいと考えています。

若きエンジニア、未来のエンジニア、ものづくりを目指す人へのアドバイス。

自分が強く想いを寄せられることがあるのであれば、多少の障壁があっても根気強く続けることが大切だと思います。多少の衝撃は毎回感じますが、そういうのがあった方が「他にまねできないいい商品ができる」と信じています。

ちなみに、五十嵐さんがこの仕事に喜びを感じる瞬間は、ユーザーの声を知ったとき。
「『ありがとう』と書かれていることがうれしくて。そういう商品なんだなと感じられる」とのこと。まさにユーザーの相棒といえる商品なんですね。

*前回のblogと合わせてご覧いただければ、技術的なすごさをより感じられます。

五十嵐さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

 

投稿者 : alabo|2020年1月15日

2020年1月8日

第170回 日本シグマックス株式会社 商品企画開発部 五十嵐匡平さん

A-LABO INDEXは、3か月おきにテーマに沿ってお届けしておりますが、
今年2020年1月から3月のテーマは『2020の技術』でお送りしていきます。

そして、初回となる今週は、身体活動支援のための会社、日本のサポーターのトップ企業、日本シグマックス株式会社、商品企画開発部の五十嵐匡平さんをお迎えしました。

日本シグマックス株式会社 商品企画開発部 五十嵐匡平さん

五十嵐さんのプロフィール

1984年、新潟県出身。幼少期には、マンホールの模様を大きな画用紙にひたすら写すというデザインやプロダクトへの関心の強いお子さんだったとのこと。大学は千葉大学に進み、大学院では工学研究科デザイン科学を専攻し、日本シグマックス株式会社に入社。大学でデザインと人間工学を学んでいたこともあり、身体に関わるモノづくりができる企業を探していたところ、身体活動を支援する製品を作るシグマックスの社員の方に出会う。「シグマックスの製品はケガと戦っている人たちがお客様であり、高い期待と責任を背負っている」という話がとても印象的で、サポーターの開発者を志す。(また、五十嵐さん自身も学生時代からバレーボールに取り組んでいて、スポーツのケガに対して身近に感じていたことも影響しているとのこと。)

入社1年目は、営業を担当。商品紹介のため、地域のスポーツ店や学校の部活に足を運ぶ度、シビアな話を聞くことが多く、ユーザの困りごとを知るうえで貴重な経験だったとのこと。その後、現職の商品企画開発部でサポーターの開発に従事する。

スポーツ向けのサポート・ケア製品のブランド「ザムスト」の研究開発をする部署に所属、あらゆる部位のサポーターの製作に関わり、「ザムスト フィルミスタアンクル」で世界最大級のスポーツ見本市、ISPO AWARD 2015に輝き、「ザムスト フットクラストスタンダード」では、2017年度グッドデザイン賞を受賞している。

番組の前半は、日本シグマックス株式会社についてのお話。
HPはこちら → https://www.sigmax.co.jp/

☆どのようなものを制作しているのか。

身体を動かすための運動器に着目して、運動習慣の獲得、継続を後押しする製品を『メディカル』、『スポーツ』、『ウェルネス』の分野に提供している。整形外科治療が事業のルーツで、具体的には、サポーターや、包帯、ギブス、骨折治療器、超音波診断装置など。そして、五十嵐さんがいらっしゃる商品企画開発部、開発1課では、主に、ソフトグッズ(サポーターや、ソックス、インソールなど)を手掛けているとのこと。中でも、五十嵐さんは、『ザムスト』というスポーツ向けのサポートケア製品ブランドを担当されています。

☆ザムスト(スポーツ向けのサポートケア製品ブランド)について。

スポーツ用のサポーター。足首、膝、腰、肩、肘、手首、指など、多くの部位の製品がある。『スポーツ用』とは。
激しい動きによって関節にかかる負荷も大きくなります。それに対抗するため、スポーツ用では、サポーター本体やストラップの伸び縮みの強さや、性質も変えているとのこと。様々な動きをする中でも、しっかりとフィットして、なおかつ、動きの邪魔をしないような形状の構造を実現することが必要なのだとか。さらに、人と接触することのある競技では、、固いパーツなどで相手を傷つけないような素材選定も重要とのこと。また、床との摩擦が想定される箇所には、専用の資材を用いたりもしているのだとか。そのため、サポーターの種類は、とても多く、足首、アキレス腱用で、6種類。膝用で、11種類。腰用で、5種類。肩、肘、手首用で10種類。その他を合わせると全部で50種類ぐらい。そして、サポート機能付きのソックスやインソールを含めると、【60種類以上】になるのだとか!ちなみに、膝は特に症例別に種類があるそうです。

ザムストのHPはこちらから → https://www.zamst.jp/

そして、番組の後半は、五十嵐さんが、サポーターに情熱をそそぐきっかけになった人生の転機についてのお話を伺いました。

<その1>学生時代の足首の捻挫。
サポーターとの出会いとでもあり、今の仕事を選んだきっかけ。中学~大学までバレーボールをやっていて、サポーターは相棒であったのだとか。五十嵐さんは、就職活動の時、サポーターのことを思い出し、「辛い時の相棒。そういう商品っていいな」と思い、今の会社を選んだそうです。

<その2>フィルミスタ アンクルの開発。
サポーター製品の開発者としてやっていく自信がついた商品。
☆フィルミスタ アンクルとは。

フィルミスタ アンクルは、サッカー用の非常に薄い足首のサポーター。

サッカーは足首のけがが多い競技ですが、テーピングや、バンテージでのケアが中心で、サポーターが使ってもらえない状況だったとのこと。従来の足首サポーターは基本的にソックスの上に着ける構造になるので、ルール上公式戦で使用できなかったり、サポーターの生地の厚みでスパイクのフィット感やプレー感覚に影響することが課題としてあったのだとか。そこで、ソックスの下に装着できる薄手サポーターの開発がスタートし、誕生したのが、【フィルミスタ アンクル】。開発は、サッカー日本代表のチームドクターや、大学や高校のクラブチームの選手やトレーナーにヒアリングを行いながら進めていったとのこと。サッカー選手の足はとても繊細で、固定力があっても、かさばったり、動きにくかったりすると、その場で彼らは使ってくれないという状況だったそうです。

フィルミスタ アンクル、実物のお写真がこちら。

とても薄いですよね。そして、マネキンの足に着けてみるとこんな感じ。

この上からソックスをを履くと・・・。

こんな感じになります。

今、振り返って、特に難しかったポイント。

1つ目は、薄い素材で、足首の捻りを抑える力を持たせること。
2つ目は、捻り以外の足の動きを抑えないこと。

この2つは非常に難しかったそうです。

ちなみに、フィルミスタの名前は、film(フィルム)+stability(安定)から。
フィルミスタシリーズのHPはこちらから → https://www.zamst.jp/filmista/

こうして、選手やトレーナー、ドクターからのヒヤリングをもとに、五十嵐さんを始めとするチームのみなさんは、様々な難題をクリアして、ここに至るわけですが、どのような難題を、どのようにしてクリアしていったのか、このお話の続きは、また来週。お楽しみに!

五十嵐さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

2020年は、東京オリンピックの年。『MADE IN JAPAN』の素晴らしい技術力を感じる熱い一年になりそうですね。A-LABO INDEX、本年も、よろしくお願いします!

by vivi

投稿者 : alabo|2020年1月8日

2019年12月25日

第169回 ドロッセルマイヤーズ 渡辺範明さん

2019年10月~12月は、
「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続きボードゲームのゲームデザイナー、ゲームプロデューサーであるドロッセルマイヤーズの渡辺範明さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと渡辺さん

今週は、ドロッセルマイヤーズが手掛けているオリジナルゲームをご紹介して頂きました。それがこちら。

『ドロッセルマイヤーさんの法廷気分』

こちらの商品は、ドロッセルマイヤーズの【ゆるゲー】シリーズの第1弾で、裁判をモチーフにした会話ゲーム。

ルールはとっても簡単。被告人が証言した内容について、裁判官、弁護士、検事が、ほんとか、ウソかを討論し、最終的に、裁判官がほんとか、ウソか判決をするというもの。(裁判官は判決をするとき、木製ハンマーでカンカン!と叩きます。)ちなみに、この『証言』は何でもいいとのこと。番組内では、実際に軽くゲームをしながら、ルールを説明して頂いています。

 

また、こちらのゲームには、おまけ特典として、『ドロッセルマイヤーさんのなぞなぞ気分(赤本)』もついてくるそうです。こちらは、【ゆるゲー】シリーズの第2弾で、ランダム生成なぞなぞゲーム。小さい分厚い本の形をしていて、前半の50ページに「上の句」、後半50ページに「下の句」の問題が書かれています。それを適当に開いて、できた文章がなぞなぞになるということ。

例えば、上の句『アメリカ生まれの』下の句『怪物ってな~んだ?』みたいな感じ。

ちなみに、このゲームのポイントは、『出題した人の気分で正解を決められる』ということ。答える側は、思いついた解答を自由に言って、出題者がその中から、いい答えだと思うものを好きに決めます。そして、正解した人が次のなぞなぞを出すというゲーム。難しいルールはまったくないので、普段、ゲームが苦手だと思う人も気軽に遊ぶことができます。また、テーブルなども必要ないので、車で渋滞にはまった時や、テーマパークやお店の待ち時間、飲み会の時にも、お手軽に遊ぶことができます。

この【ゆるゲー】シリーズは、シンプルで、誰でも遊べるということがテーマのゲームシリーズ。そして、このゆる~っとしたイラストも、とても可愛いですよね。ドロッセルマイヤーズさんのHP内のブログでは、詳しい作品紹介も。こちらからどうぞ!

『ドロッセルマイヤーさんの法廷気分』
→ https://note.com/drosselmeyers/n/ne0c46d7c579d

『ドロッセルマイヤーさんのなぞなぞ気分』
→ https://note.com/drosselmeyers/n/n3d8d51900e7a

 

次に、こちらのゲームもご紹介。

連作ボードゲーム「Kaiju on the Earth」シリーズ第一弾『ボルカルス』

このシリーズでは、共通して「怪獣」が登場するとのこと。ゆるゲーシリーズとは、まったく真逆のゲーム。こちらのゲームのお話は、インタビューのフルバージョンで聞くことができます。ぜひチェックしてみてください!また、ドロッセルマイヤーズさんの他のオリジナルゲームはHPで。こちらからどうぞ!

ドロッセルマイヤーズHP → http://drosselmeyers.com/

そして、最後は、若き、エンジニアへ、渡辺さんからのアドバイス。

“手段は自由。目的はブラさないほうがいいと思うが、手段は本当にいろんなルートがある。どんな方法でもいいから、要は、僕でいう面白いゲームを作るみたいな、そこが満たせれば何でもいい。”

渡辺さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

【ゆるゲー】シリーズの最新作『ナンバーワンダフル』

実は、最新作も、スタジオにお持ちいただいていました!
大人数で盛り上がること間違いなし!年末年始、ぜひ、皆さんで遊んでみてはいかがですか?

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月25日

2019年12月18日

第168回 ドロッセルマイヤーズ 渡辺範明さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、ボードゲームのゲームデザイナー、ゲームプロデューサーであるドロッセルマイヤーズの渡辺範明さんをお迎えしました。

ドロッセルマイヤーズ 渡辺範明さん

 

渡辺さんのプロフィール

1978年生まれ。鹿児島県鹿児島市で生まれ、幼少の頃に引っ越しをして、静岡県静岡市で育った。大学は、横浜国立大学 工学部 建築学科を卒業。大学卒業後、2002年に、株式会社エニックスに入社する。(後に合併して株式会社スクウェア・エニックスに)入社後は、アシスタントプロデューサーを経てゲームプロデューサーになり、日本最初期のオンラインRPGのひとつ『クロスゲート』や、続編『コンチェルトゲート』などを担当していた。この『クロスゲート』は台湾と中国で人気を博し、世界的に大ヒット、累計1600万ユーザーを獲得した。その後、渡辺さんは、ボードゲームを作りたい、ボードゲームを売りたいという思いから、2011年に、スクウェア・エニックスを退職し独立。株式会社ドロッセルマイヤー商會を設立した。実店舗として、中野ブロードウェイにて輸入ボードゲームショップ「ドロッセルマイヤーズ」を開店。ボードゲーム、カードゲームなどのアナログゲームを中心に制作をおこなうメーカーとしての活動をスタートさせた。そして、ボードゲーム作りを本格的にするため、2014年、ドロッセルマイヤーズ実店舗閉店し、ネットショップのみとなり、メーカー活動が中心となる。ボードゲーム制作ワークショップの運営も開始し、第一回作品『巨竜の歯みがき』はアジア版、ヨーロッパ版、日本リメイク版など各国で発売された。その他、2016年に、日本科学未来館の常設展示『未来逆算思考』ディレクション&ゲームデザインを担当。2016年は、劇場版ワンピース『ONE PIECE FILM GOLD』ブルーレイボックス特典『グランテゾーロ・アドベンチャー』のゲームデザインを担当した。そして、現在、ドロッセルマイヤーズとして、新しいボードゲームの開発を進めている。

ボードゲームや、カードゲームなど、(デジタルゲームに対して)『アナログゲーム』と呼ばれるゲームをデザイン、プロデュースしている渡辺さん。今週は、渡辺さんのボードゲームへの熱い想いをたくさんお話して頂きました。

渡辺さんが、ボードゲームを作りたいと思ったのは、株式会社エニックスで働いていたとき。当時、デジタルゲームのプロデュースをされていたそうですが、ゲームを突き詰めていくうちに、なんとなく物足りなさを感じ始めたとのこと。オンラインゲームにはネットワークの向こうに人間がいるという面白さがあります。しかし、そこには、プレイヤー間の関係性の薄さをどうしても感じてしまったのだとか。ゲームは、友達と一緒だから面白い、もっと、一緒に遊ぶ人同士が「この人とだから遊びたい」と思えるようなゲームを作りたいと渡辺さんは考えます。そして、出会ったのが、ボードゲーム。「これが俺の求めていたコミュニケーション主体のゲームだ」と思ったそうです。

こうして、会社からの独立を決意し、ボードゲーム制作の道へ進んだ渡辺さん。
このお話の続きはまた来週。お楽しみに!

インタビューのフルバージョンでは、現在、渡辺さんが行っているワークショップでのお話や、有名なボードゲームなどのお話も聴くことができます。渡辺さんの知識量が、とても凄いんです!ぜひチェックしてみてください!

渡辺さんが持っているゲームは、いずれも、ご自身が作られたゲーム。

最新ゲーム「NUMBER WONDERFUL」
⇒ http://drosselmeyers.com/

Kaiju on the Earth『ボルカルス』はプロデュース
⇒ http://kaijuontheearth.com/

渡辺さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月18日

2019年12月11日

第167回 水族館プロデューサー 中村元さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続き、水族館プロデューサー 中村元さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと中村さん

 

数多くの水族館をプロデュースされてきた中村さん。
今週は、世界と日本の水族館の違いなどを中心に、お話を伺いしました。

日本の水族館を作っている人たちは、基本的に飼育係で動物が好きな人ばかり。だから、飼育と研究が中心になっているとのこと。そのため、中村さんの『見せて伝える』ことを中心にした展示は、様々な水族館で求められていったのだとか。それに対して、海外、特に欧米では、キュレーターと呼ばれる『見せて伝える』展示のプロが、それぞれの水族館にいて、実権を握っているとのこと。

まず、このキュレーターの役割が、海外と日本とでは、違うそうです。日本で、キュレーターは、学芸員と呼ばれており、ほとんど研究がメイン。最近、展示学が必修になったのだとか。ところが、海外のキュレーターは、見せることが専門で、どちらかと言うと先生に近い立場。どれだけ伝えられるかを大事にしているとのこと。例えば、海外には、水槽の中にある擬岩や偽物のサンゴ礁を作る専門のキュレーターもいらっしゃるのだとか。こうしたことから、中村さんは、益々、展示の大切さを感じたそうです。

こうした面は、日本のまだまだなところですが、もちろん、良いところもあります。中村さん曰く、それは、カスタマーのレベルが高いこと。日本人は、文化度が高く、一つ一つに意味を感じている。(水塊度が高い水槽の前で、じっと眺めている人も多い。)だから、数多くの水族館があっても成立しているということ。文化度の高い、見る力を持った人たちが支えているのだと中村さんは思っているそうです。

『いいものはカスタマーが判断している。』
お客さんがどんな気持ちで来ているか、見ているかを常に観察して、よりいいものを。中村さんのものづくに対する姿勢を感じるお話でした。

そして、最後は、若き、エンジニアへ、中村さんからのアドバイス。

“自分が天才じゃないと思ったら少々の長所を伸ばして勝負しようと思わないほうがいい。長所は使うな。長所を伸ばそうとしても天才に負ける。長所はライバルが多いもの。だからそれよりも短所をひっくり返して使え。そいつが武器として使えると、誰もそれで勝負してないからいつまでも勝てる。弱点っていうのは、そいつを環境の中でどうやったらうまくいくかと考えるテコになる。サンシャイン水族館も、北の大地の水族館も、弱点があったから、新しいものができていった。長所も使い道はある。長所は、ライバルがいないところで使うもの。長所が生かされていないところで使うと良い。天才は違うよ、天才はガンガンいったほうがいい。でも、ほとんどの人が天才ではないから、自分を天才と思わないほうがいい。”

中村さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

中村さんのトークライブ『中村元の超水族館ナイト2020 春 vol.35』が、来年2020年2月16日に、渋谷の東京カルチャーカルチャーにて行われます。まだ、公式告知はされていないそうですが、次回のテーマは、クラゲ展示について。中村さんのお話を直に聞きたいという方は、ぜひチェックしてみてください!

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月11日

2019年12月4日

第166回 水族館プロデューサー 中村元さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、水族館プロデューサーの中村元さんをお迎えしました。

水族館プロデューサー 中村元さん

中村さんのプロフィール

1956年、三重県出身。1980年、成城大学経済学部でマーケティングを専攻。卒業後はメディア関係の仕事をしたいと教科書を作る会社に入社した。しかし、「これはメディアの仕事ではない」と感じ転職。「水族館も見せて伝えるメディアみたいなもの」と考え、地元の鳥羽水族館に入社する。水族館での仕事は、思っていた以上にメディアの仕事であり、且つ、マスコミとの関係も大切と実感し、水族館としては日本で初の広報担当になる。

30代の頃、再び大きな転機がやってくる。調査活動のために訪れたマゼラン海峡で船が大嵐で遭難。一人、最後まであきらめずに舵を取る船長の姿を見て、この時以来、「いつ死んでも納得できる人生」を人生テーマに掲げる。

テレビ番組「わくわく動物ランド」に出演したり、メディアで発信してラッコブームなども作り、2002年、鳥羽水族館副館長まで務めて退社。水族館プロデューサーとして、独立し、サンシャイン水族館の「天空のペンギン」水槽をはじめ、新江ノ島水族館や、広島のマリホ水族館など、さまざまな水族館をプロデュース。大胆で、個性的な展示で人気水族館を数々誕生させてきた。

現在、国内の複数の水族館でアドバイザーを務め、今年6月には全館を自ら足で訪問取材し、各水族館の見どころや楽しみ方を紹介した本『中村元の全国水族館ガイド125』を出版。「水塊」という独自の表現で、癒しと好奇心をもたらす展示の秘密を解き明かしている。他にも、日本バリアフリー観光推進機構 理事長、伊勢志摩バリアフリーツアーセンター理事長も務めている。

数々の水族館をプロデュースされていきた中村さんですが、もともとは、メディア関係のお仕事を希望されていたため、水族館には、興味なかったとのこと。(魚は食べる派)「水族館は見せる仕事、つまりメディアなんだ」と、自分を納得させて働いていたそうです。そんな中、実際に働いていると、水族館は、思っていた以上に、メディアに繋がるお仕事であることが、判明。しかも、水族館では、魚の知識を持ったスタッフしかおらず、メディア力がある人は誰もいなかったため、自分が一番になれる、と思ったのだとか。

(水族館での日常は、魚に詳しいスタッフにとっては、当たり前の光景でも、一般の人にとっては、知らなかったり、面白いもの。それは、中立の立場で感じることができる中村さんだから気が付けたこと。)

こうして、中村さんは、貴重な映像を撮ってマスコミに送ったり、水族館の魅力を伝える展示を考えたりと、水族館でメディア関係の活動を積極的にされます。テレビ番組「わくわく動物ランド」での映像や、写真は、国内のみならず、中村さんの撮ったものばかりだったそうですよ。

そして、番組の後半では、こちらの本をご紹介。

☆『中村元の全国水族館ガイド125』

今年6月に発刊された中村さんの著書で、実際に中村さんが訪れ、取材、写真を撮った場所が掲載されています。この本では、中村さんが、近年の水族館の魅力を表すために創作した言葉『水塊(すいかい)』という表現されています。

『水塊』= 海や、川など、自然をそのまま切り取ってきたようなリアルさ

『水塊度』が高いほど、より、リアルな自然を感じることができるという意味。そこにあるのは水槽ではなく、自然の一部なんだと感じてもらえることが大事だと、中村さんは考えているそうです。

実際に足を運び、取材と撮影をした、中村さんガイドブック。他にはない、リアルな水族館の魅力が詰まった一冊です。

インタビューのフルバージョンでは、中村さんが、鳥羽水族館で、飼育員をされていた時のお話や、サンシャイン水族館の『天空のペンギン』をはじめ、中村さんがプロデュースされた水族館のお話が詳しく聴くことができます。(大変だったことトップ3など・・。)ぜひチェックしてみてください!

中村さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月4日

2019年11月27日

第165回 サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
先週にひきつづき、サンドアート集団SILT代表の船本恵太さんをお迎えしました。

 

サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん  (サンドアート集団SILTのHP → http://www.otomeru.com/silt/index.html )

今週はストレートに砂のお話を伺いながら、サンドアートを見せていただきました。

まずは、砂。

松風さんに触ってもらいました。
https://www.youtube.com/watch?v=_TnUwfB2vjk

めちゃくちゃ癒されていた松風さん。予想以上に、小麦粉以上にちょっと細かい・・・。粒子の均一感が伝わってきますね・・・と興奮。
どんな砂なのかについて。

雲母が含まれている砂なんだとか。船本さんは、世界中の砂を収集していて、現在は、オーストラリアの砂を使っているそう。
ケーナ奏者の田中健さんが、サハラ砂漠の砂をプレゼントしてくれたのは、最高でした。
でも、健さんがくださったのは、モロッコのサハラ砂漠でしたが、幼馴染がくれたのが、エジプト寄りのサハラ砂漠。エジプト寄りはダメな砂だったそうです。

さあ、その砂で、船本さんは、このとき、この瞬間にしか見ることができない、オリジナルの絵をかいてくださいました。
その様子は、こちらで。
https://www.youtube.com/watch?v=au46-nIsxro

1度完成した絵がこちら。

そして、この絵が・・・・泣くんです。泣く瞬間はこちらで。

https://www.youtube.com/watch?v=Kq_te77XVK4

船本さんが砂を動かすことで、物語が進む、サンドアート。
その絵の中を見ることで私達はいろいろな想いになります。
なぜ、泣いているの?どうしたの?あの2羽は、カモメ?なんで、2羽?
太陽なの?夕陽なの???など、そして、考えることで、物語はさらに広がっていきます。

でも、サンドアートの完成した絵は決して残しておくことができないんです。糊付けとかできないから。。。一瞬で儚く消えていきます。

諸行無常・・・。

最後に、船本さんからのメッセージ。
「エンジニアとかクリエイターとかじゃなくて、若者全員に伝えたいし、若者じゃなくても誰にも言えることだと思う。何も恐れることなく、飛び込んでいくことが大事。それが『諸行無常』。どうせ人は無に帰るから臆することは何もない。長くても短くても1つの人生ですからやりたいと思ったことは、今すぐにやる。その日のうちにやる。明日からやろうという人は、永遠に明日から明日からといいつづけて、結局、何もやらないんですね。これが、私の父から学んだことです」

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興味をもってくださった方は、ぜひ、radikoタイムフリーで。
A-LABO INDEX | bayfm78 |
2019/11/26/火  24:00-24:30
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20191127000000
(関東以外の方は、radikoプレミアムに入らないとお聴きになれません)

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船本さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(ただいま、準備中)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

 

投稿者 : alabo|2019年11月27日

2019年11月20日

第164回 サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、サンドアート集団SILT代表の船本恵太さんをお迎えしました。

サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

船本さんのプロフィール

サンドアーティストであり、クレイアニメの監督。砂と粘土を駆使した映像表現を手がけるクリエイターで、CREATIVE STUDIO メルヘン村主宰でもある。さらに、それらに付属するタレント活動も行っている。1973年、エレックレコード所属アーティストと多くイベントの仕事をしていた日本インディーズ音楽界のルーツに根差す「音のメルヘン屋」の創立者、故・三木宏さんの長男として生まれる。1992年に、父親の会社である「音のメルヘン屋」に入社。このとき、グラフィックデザイナーとして、CDジャケット等を350点以上手掛けていた。2003年に、30歳から独学で、人形アニメーション制作を開始。二作目となった「rien村物語」が世界最大規模、フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭2005や、世界三大国際アニメーション映画祭の1つ、カナダのオタワ国際アニメーション映画祭2006等にノミネートされた。2005年、TVチャンピオン「第1回クレイアニメ王選手権」出場を期に、クレイアニメーションの監督としての業務を開始。「SMAP×SMAP」のブリッジ映像や「カピバラさん」のTVCM制作などに携わる。そして、2011年にサンドアニメーションと関わりサンドアートパフォーマンスを独学で開始する。2012年2月5日にサンドアート集団SILT(シルト)を結成。海外での活動を経て、日本でも、様々なアーティストの演出に関わる。2013年には国立競技場で嵐フェスに参加しメンバーにサンドアートを指導した。他にも、高橋優さんの「虹/シンプル」のCDジャケットの砂絵の制作や、BUCK-TICK、AAA、UVREworld、コブクロのライブに参加した。また、数多くの音楽アーティストのミュージックビデオにもサンドアートを提供し、いずれもネットで大反響となった。特に、AAAの「ぼくの憂鬱と不機嫌な彼女」のサンドアートビデオは、現在、再生回数が1150万回を超え、世界第二位の再生回数のサンドアート動画となっている。

高橋優「虹/シンプル」のジャケットはこちら → https://www.takahashiyu.com/discography_cat/single/
AAA「ぼくの憂鬱と不機嫌な彼女」→ https://gyao.yahoo.co.jp/episode/AAA%20%E3%80%8C%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AE%E6%86%82%E9%AC%B1%E3%81%A8%E4%B8%8D%E6%A9%9F%E5%AB%8C%E3%81%AA%E5%BD%BC%E5%A5%B3%E3%80%8D/5d81a81f-4d08-436b-86a7-f0e3a66a77d1

☆サンドアート集団SILTとは。
サンドアートパフォーマンスの集団。名前の「SILT」は、砂よりも細かい粒子という英単語。そこから、『僕らは、一人じゃない、8人のチーム。一粒一粒は小さくても、集まれば力が発揮できる。僕らはチームなんだ。』という意味が込められている。

サンドアート集団SILTのHP → http://www.otomeru.com/silt/index.html

砂で絵を描く『サンドアート』。最近では、テレビや、ネット動画、アーティストを通じて、目にしたことがるという方が多いかと思います。今週は、船本さんに、どんどん広がりをみせているサンドアートについてのお話や、現在行っている活動について、詳しくお伺いしました。

☆『サンドアート』とは、砂の芸術。
海岸などで作る砂のお城などは、砂像(さぞう)といい、英語では、サンドスタチュー、サンドスカルプチュアという。瓶の中に地層のようにして、砂絵を描くのがグラスサンドアート。砂絵のストップモーションアニメが、サンドアニメーション。そして、船本さんたちが行っているのが、サンドパフォーマンス。こうした、砂に関わる芸術を総称して、サンドアートと呼ぶそうです。

☆サンドパフォーマンスとは。
実際に、たくさんの人の前で砂絵を描く、砂絵のライブのこと。ライブ中、描いた絵は、砂なので、作り替えていくことができます。線を消したり、描き足したりと変化させて、次々と違う絵になっていくことで、一つの物語を表現できることも、サンドパフォーマンスの魅力の一つです。

元々、お父様のお仕事の関係で、いつも周りに音楽がある環境で育ってきた船本さん。そのため、音楽は、身近すぎて、自分のやりたいことにはならなかったのだとか。船本さんは、イラストや、クレイアニメに興味を持ち、その道に進んだそうです。こうして、音楽とは別の道へ向かった船本さんですが、サンドアートは、不思議と、音楽と繋がっていきます。現在では、ミュージックビデオの制作、ライブ用の映像の制作、ライブの演出として、パフォーマンスをするなど、サンドアートで音楽のお仕事と共演することがお仕事のメインになっているそうです。中でも、船本さんが一番印象に残っているお仕事は、国立競技場行った『嵐フェス』でのパフォーマンス。サンドアートを嵐の相葉さんに指導し、一緒に映像を制作されたとのこと。そして、その映像は、相葉さんが会場で歌っているバックでを上映され、最後は、船本さんと相葉さんが登場し、ハイタッチをするという演出。夢のような時間だったそうです。
そして、船本さんは、新ユニット『LA LUNA SABBIA(ラ ルナ サビア)』をチェロ奏者の青月泰山さんと二人で、結成されたそうです。直近では、11月23日、24日に横浜人形の家で、パフォーマンスを行ったとのこと。ライブ名は『砂使いと不思議な人形』。世界でも例のないサンドアートと演奏と人形劇の融合は、新しいエンターテインメントショーに。より音楽との関係性を深めていきたいと考えいる船本さんの今後の活躍に、大注目です!

船本さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月20日

2019年11月13日

第163回 株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続き、株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと水越さん

番組のスタートは、水越さんにお持ちいただいたこちらのノートのご紹介から。

錯視トリックノート「NOUTO」

水越さんが描かれた30作品が収録されている作品集。ちなみに、この作品集の表紙、角が消されていますが、この消しカスも、水越さんが描いたものなんですよ。

この作品集は、東急ハンズや、ヨドバシカメラなどでも販売されているとのこと。驚きの作品の数々、ぜひ実物をチェックしてみてくださいね。

 

21歳という若さで、会社を設立し、社長になり、作品は、SNSやメディアなどでも高評価を受けている水越さん。なんと、2017年に、映画監督のウェスアンダーソン監督から声がかかり、インターンとしてイギリスで2週間、ストップモーションアニメ「犬ヶ島」の制作に参加されたという経歴の持ち主でもあります。「犬ヶ島」は、日本が舞台の映画で、ウェスアンダーソン監督がネットで、水越さんの作品を知り、制作に関わってほしいと、声がかかったことがきっかけだったのだとか。この時、水越さんは、ちょうど高校を卒業した後。さて、何をしようか、と思っていたところにこのお話が来たそうです。(コマ撮りアニメ「故障中」が受賞した時、芸大の先生から、「君はもう大学に行く必要ない」と言われ、卒業後は、個人事業主になろうと思っていたとのこと。)

ウェスアンダーソン監督とのストップモーションアニメ制作は、水越さんにとって、『自分が世界で活躍するビジョンを持たせてくれた。』『具体的に想像できるような環境をみせてくれた。』と、とてもいい経験になったとのこと。そして、いつか自分もこんな素晴らしいスキルを持った人たちを集め、一本の『僕のアニメ』を作ってみたいなと、とても夢が膨らんだそうです。他にも、高校在学中には、「ひつじのショーン」でおなじみのイギリスのアニメスタジオ「アードマン」からも招待され、イギリスのスタジオを見学させてもらったこともあるとのこと。水越さんは、アードマンのスタジオで、人数の多さや、一人一人の技術力の高さにとても驚いたそうです。そして、そこにいる人みんながコマ撮りアニメをやっている人なんだと思った時、とても嬉しかったんだとか。実は、水越さんは、もともと、アードマンに就職することが夢で、目標だったとのこと。しかし、実際に、アードマンのスタジオを見て、その心境は変化したのだとか。『誰かの下でやるより、自分で好きなことをやったほうが楽しいかも』と思うようになったそうです。コマ撮りアニメーションは、世界でみても、やっている人が少ないため、とても狭い業界とのこと。つまり、「犬ヶ島」の制作現場に行くと、中には、アードマンの人たちもいるという感じ。現場の方々曰く、それは、制作するたびに同窓会をやっているようになるのだとか。みんな仲間であり、みんなで協力し合ってやっている、そんな素敵な世界であることも、この業界の魅力の一つだと、水越さんは感じているそうです。

ちなみに、水越さんのコマ撮りアニメ「故障中」も株式会社モズスタジオのHPで見ることができます。こちらのリンクからどうぞ。 → https://www.mozustudios.com/gallery/

最後は、若きエンジニアへ、水越さんからのアドバイス。

“(自分の作ったものを)とにかく世に出すこと。自分で大したことないと思ったものも人からすると凄いことって結構ある。人に見てもらわないとわからないことって凄いあるので、とにかく、人に出して評価してもらうこと。YouTubeに出したり、ツイッターに出したり。特に、部屋の中からでも世界へ発信することができる時代なので、自信あるものをつくったら、誰かしらが絶対反応してくれると思うので、出すこと。そしたら、自然と自信もついてくる。夢を出すこと。したいことを描き出すこと。”

水越さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

「何もない時間が嫌い。ずっと作っていたい。」
水越さんのものづくりへの愛情を感じる素敵なお話でした。

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月13日

2019年11月6日

第162回 株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、2週にわたり、コマ撮りアニメ、ジオラマ、トリックアートという3つの分野で活動するマルチアーティスト、株式会社モズスタジオ 代表取締役社長のMozuこと、水越清隆さんをお迎えしました。

 

株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

 

水越さんのプロフィール

現在、ツイッターのフォロワーは、12万人、インスタグラムは、6万人。
1998年7月生まれ。現在21歳。保育園の頃から漫画を描き始め、小学校の時にガンプラにはまり、模型の楽しさを知る。中学校の頃、授業中に描いたリアルな三角定規の絵が「本物にしか見えない!」と学校中で話題となる。そして、その才能を以て、東京都立総合芸術高等学校に進学。高校2年の時に、ミニチュア作品「自分の部屋」が、友人のツイッターを経て爆発的に広がり、テレビ局から取材が来て、テレビデビューを果たす。
同じ年、すべてを1人でつくり上げたコマ撮りアニメーション「故障中」がTBS主催のアジア最大級の短編映画祭「デジコン6」で、ジャパン・ユース部門の最優秀賞ゴールドを受賞。

2017年、高校卒業後は、起業し、コマ撮りアニメ、ジオラマ、トリックアートという3つの分野で活動するマルチアーティストとなった。そして、映画監督ウェスアンダーソン氏から声がかかり、インターンとしてイギリスで2週間、ストップモーションアニメ「犬ケ島」の制作に参加。 さらに「ひつじのショーン」を制作しているイギリスのアニメスタジオ「アードマン」へ招待され、見学。また、この年初めての作品集「MOZU 超絶精密ジオラマワーク」を出版した。

2018年、クラウドファンディングでトリックアートノート「NOUTO」を制作。その後、全国の東急ハンズやヨドバシカメラ、ミラクルエッシャー展などで販売され、2冊目の作品集「MOZU超絶細密トリックラクガキアート集」も出版した。 また、ネットフリックスで公開されたコマ撮りアニメ「リラックマとカオルさん」の制作に参加。ミニチュア背景を担当している。そして、現在、株式会社モズスタジオ設立した。

 

水越さんは、今まで番組でご紹介させて頂いたレジェンドエンジニア中では、最年少の現在21歳ですが、すでに、驚くような数々のクリエイティブな活動をされています。今週は、水越さんご自身についてや、今のお仕事をされるに至ったお話について、詳しくお伺いしました。

 

☆『絵を描く』きっかけは、お父さま

幼い頃から、絵を描くことが大好きだった水越さんですが、きっかけはお父さま。水越さんのお父さまは、昔、漫画家を目指していたこともあり、とても絵が得意な方で、よく一緒に絵を描いて遊んでいたそうです。そして、お父さまが、仕事で夜遅くの帰宅になり、一緒に遊べない時も、水越さんが、寝る前に絵のリクエストを書いたメモを枕元に置いておくと、お父様は、その日の夜にリクエストした絵を描いてくれていて、次の日の朝、その絵が食卓にあったそうです。水越さんは、そのイラストが嬉しくて、保育園に持って行って、クラスメイトに自慢していたのだとか。『絵』は、親子を繋ぐコミュニケーションの一つだったそうです。

☆幼い頃から生まれ続ける数々の作品

保育園の頃から漫画を描き始めたりと、幼い頃からたくさんの作品を描き続けてきた水越さんですが、中でも、中学生の時、授業中に描いたリアルな三角定規の絵は、本物にしか見えないクオリティの高さ。

株式会社モズスタジオのHPでは、実際の作品のお写真を拡大してみることができます。

株式会社モズスタジオのギャラリー → https://www.mozustudios.com/gallery/

 

圧倒的な絵の才能を持っていた水越さんですが、学生時代は、勉強が得意ではなかったとのこと。そのことに、お母さまはとても心配されていたそうですが、お父さまは、「自分の好きなことをさせろ」と信じてくれていたのだとか。こうして、水越さんは、学校や、市などで行われている絵のコンクールや、ポスターのコンテストなどに積極的に応募し、入賞するなど、更に絵を極めていったそうです。その後、水越さんは、自分が行きたいと思う高校を見つけ、入学するために、猛勉強。自らから進んで塾に通うことを決めます。そして、成績は、みるみる上がり、無事、通いたかった高校に入学することが出来たそうです。

☆高校2年生で起きた「人生の転機」

東京都立総合芸術高等学校に進学した水越さんでしたが、学校の独特な雰囲気にあまり馴染めなかったとのこと。水越さんの作品は、一言とでいうと、『エンタテインメント』。それに対し、周りは『現代アート』をやっている人が多かったため、考え方の違いを強く感じたのだとか。そのため、学校でも目立たない生徒だったそうです。しかし、高校2年生の時、転機が訪れます。それは、水越さんが作ったミニチュア作品「自分の部屋」が友達のツイッター経て、大きな反響を得たということ。(ちなみにこの作品は高校1年生のときに作ったものだそうです)このツイートは、一日で5万いいね、4万リツイートを記録されたとのこと。当時、水越さんは、ツイッターをやっていなかったため、これがどれだけのことなのか、よく分からなかったそうですが、その翌日に2つのテレビ局から取材の依頼を受け、凄いことなんだと実感したそうです。
さらに、高校2年生時、ミニチュア作品でコマ撮りアニメを制作し、映像の世界にも作品の幅を広げます。そして、「映画監督になりたい」と夢を持つように。卒業後は、お父さまの会社を継ごうと考えていたそうですが、夢を持ち、アーティストとしての道を進むことを決意されたそうです。

 

「言語の使わない笑いで、世界中の人を楽しませたい」

言葉のないコマ撮りアニメーションは、水越さんの言語の壁を越えて、誰もが楽しめる作品を作りたいと思いから生まれたもの。こちらのコマ撮りアニメーションも株式会社モズスタジオのHPで、見ることができます。ぜひチェックしてみてください!

 

そして、今回スタジオには、モズさんの作品の一つ、ミニチュアの本棚をお持ち頂きました。それがこちら。

ちなみに、この本棚の中にある漫画、一冊一冊のクオリティが凄いんです!


拡大してもミニチュアだということが気づかれないような作品を作ることが、水越さんのこだわりなんだとか。このミニチュア本棚のお話は、番組のフルバージョンで聞くことができます。ぜひチェックしてみてください。このほかにも、水越さんのハイクオリティな作品は、株式会社モズスタジオのHPで見ることができます。

株式会社モズスタジオのHPはこちらから → https://www.mozustudios.com/

そしてスタジオにはもう一つ、お持ちいただいている作品があります。このミニチュア漫画の写真の後ろにあるノートが・・・?この話の続きはまた次回。お楽しみに!

水越さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月6日

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