2019年12月11日

第167回 水族館プロデューサー 中村元さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続き、水族館プロデューサー 中村元さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと中村さん

 

数多くの水族館をプロデュースされてきた中村さん。
今週は、世界と日本の水族館の違いなどを中心に、お話を伺いしました。

日本の水族館を作っている人たちは、基本的に飼育係で動物が好きな人ばかり。だから、飼育と研究が中心になっているとのこと。そのため、中村さんの『見せて伝える』ことを中心にした展示は、様々な水族館で求められていったのだとか。それに対して、海外、特に欧米では、キュレーターと呼ばれる『見せて伝える』展示のプロが、それぞれの水族館にいて、実権を握っているとのこと。

まず、このキュレーターの役割が、海外と日本とでは、違うそうです。日本で、キュレーターは、学芸員と呼ばれており、ほとんど研究がメイン。最近、展示学が必修になったのだとか。ところが、海外のキュレーターは、見せることが専門で、どちらかと言うと先生に近い立場。どれだけ伝えられるかを大事にしているとのこと。例えば、海外には、水槽の中にある擬岩や偽物のサンゴ礁を作る専門のキュレーターもいらっしゃるのだとか。こうしたことから、中村さんは、益々、展示の大切さを感じたそうです。

こうした面は、日本のまだまだなところですが、もちろん、良いところもあります。中村さん曰く、それは、カスタマーのレベルが高いこと。日本人は、文化度が高く、一つ一つに意味を感じている。(水塊度が高い水槽の前で、じっと眺めている人も多い。)だから、数多くの水族館があっても成立しているということ。文化度の高い、見る力を持った人たちが支えているのだと中村さんは思っているそうです。

『いいものはカスタマーが判断している。』
お客さんがどんな気持ちで来ているか、見ているかを常に観察して、よりいいものを。中村さんのものづくに対する姿勢を感じるお話でした。

そして、最後は、若き、エンジニアへ、中村さんからのアドバイス。

“自分が天才じゃないと思ったら少々の長所を伸ばして勝負しようと思わないほうがいい。長所は使うな。長所を伸ばそうとしても天才に負ける。長所はライバルが多いもの。だからそれよりも短所をひっくり返して使え。そいつが武器として使えると、誰もそれで勝負してないからいつまでも勝てる。弱点っていうのは、そいつを環境の中でどうやったらうまくいくかと考えるテコになる。サンシャイン水族館も、北の大地の水族館も、弱点があったから、新しいものができていった。長所も使い道はある。長所は、ライバルがいないところで使うもの。長所が生かされていないところで使うと良い。天才は違うよ、天才はガンガンいったほうがいい。でも、ほとんどの人が天才ではないから、自分を天才と思わないほうがいい。”

中村さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

中村さんのトークライブ『中村元の超水族館ナイト2020 春 vol.35』が、来年2020年2月16日に、渋谷の東京カルチャーカルチャーにて行われます。まだ、公式告知はされていないそうですが、次回のテーマは、クラゲ展示について。中村さんのお話を直に聞きたいという方は、ぜひチェックしてみてください!

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月11日

2019年12月4日

第166回 水族館プロデューサー 中村元さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、水族館プロデューサーの中村元さんをお迎えしました。

水族館プロデューサー 中村元さん

中村さんのプロフィール

1956年、三重県出身。1980年、成城大学経済学部でマーケティングを専攻。卒業後はメディア関係の仕事をしたいと教科書を作る会社に入社した。しかし、「これはメディアの仕事ではない」と感じ転職。「水族館も見せて伝えるメディアみたいなもの」と考え、地元の鳥羽水族館に入社する。水族館での仕事は、思っていた以上にメディアの仕事であり、且つ、マスコミとの関係も大切と実感し、水族館としては日本で初の広報担当になる。

30代の頃、再び大きな転機がやってくる。調査活動のために訪れたマゼラン海峡で船が大嵐で遭難。一人、最後まであきらめずに舵を取る船長の姿を見て、この時以来、「いつ死んでも納得できる人生」を人生テーマに掲げる。

テレビ番組「わくわく動物ランド」に出演したり、メディアで発信してラッコブームなども作り、2002年、鳥羽水族館副館長まで務めて退社。水族館プロデューサーとして、独立し、サンシャイン水族館の「天空のペンギン」水槽をはじめ、新江ノ島水族館や、広島のマリホ水族館など、さまざまな水族館をプロデュース。大胆で、個性的な展示で人気水族館を数々誕生させてきた。

現在、国内の複数の水族館でアドバイザーを務め、今年6月には全館を自ら足で訪問取材し、各水族館の見どころや楽しみ方を紹介した本『中村元の全国水族館ガイド125』を出版。「水塊」という独自の表現で、癒しと好奇心をもたらす展示の秘密を解き明かしている。他にも、日本バリアフリー観光推進機構 理事長、伊勢志摩バリアフリーツアーセンター理事長も務めている。

数々の水族館をプロデュースされていきた中村さんですが、もともとは、メディア関係のお仕事を希望されていたため、水族館には、興味なかったとのこと。(魚は食べる派)「水族館は見せる仕事、つまりメディアなんだ」と、自分を納得させて働いていたそうです。そんな中、実際に働いていると、水族館は、思っていた以上に、メディアに繋がるお仕事であることが、判明。しかも、水族館では、魚の知識を持ったスタッフしかおらず、メディア力がある人は誰もいなかったため、自分が一番になれる、と思ったのだとか。

(水族館での日常は、魚に詳しいスタッフにとっては、当たり前の光景でも、一般の人にとっては、知らなかったり、面白いもの。それは、中立の立場で感じることができる中村さんだから気が付けたこと。)

こうして、中村さんは、貴重な映像を撮ってマスコミに送ったり、水族館の魅力を伝える展示を考えたりと、水族館でメディア関係の活動を積極的にされます。テレビ番組「わくわく動物ランド」での映像や、写真は、国内のみならず、中村さんの撮ったものばかりだったそうですよ。

そして、番組の後半では、こちらの本をご紹介。

☆『中村元の全国水族館ガイド125』

今年6月に発刊された中村さんの著書で、実際に中村さんが訪れ、取材、写真を撮った場所が掲載されています。この本では、中村さんが、近年の水族館の魅力を表すために創作した言葉『水塊(すいかい)』という表現されています。

『水塊』= 海や、川など、自然をそのまま切り取ってきたようなリアルさ

『水塊度』が高いほど、より、リアルな自然を感じることができるという意味。そこにあるのは水槽ではなく、自然の一部なんだと感じてもらえることが大事だと、中村さんは考えているそうです。

実際に足を運び、取材と撮影をした、中村さんガイドブック。他にはない、リアルな水族館の魅力が詰まった一冊です。

インタビューのフルバージョンでは、中村さんが、鳥羽水族館で、飼育員をされていた時のお話や、サンシャイン水族館の『天空のペンギン』をはじめ、中村さんがプロデュースされた水族館のお話が詳しく聴くことができます。(大変だったことトップ3など・・。)ぜひチェックしてみてください!

中村さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年12月4日

2019年11月27日

第165回 サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
先週にひきつづき、サンドアート集団SILT代表の船本恵太さんをお迎えしました。

 

サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん  (サンドアート集団SILTのHP → http://www.otomeru.com/silt/index.html )

今週はストレートに砂のお話を伺いながら、サンドアートを見せていただきました。

まずは、砂。

松風さんに触ってもらいました。
https://www.youtube.com/watch?v=_TnUwfB2vjk

めちゃくちゃ癒されていた松風さん。予想以上に、小麦粉以上にちょっと細かい・・・。粒子の均一感が伝わってきますね・・・と興奮。
どんな砂なのかについて。

雲母が含まれている砂なんだとか。船本さんは、世界中の砂を収集していて、現在は、オーストラリアの砂を使っているそう。
ケーナ奏者の田中健さんが、サハラ砂漠の砂をプレゼントしてくれたのは、最高でした。
でも、健さんがくださったのは、モロッコのサハラ砂漠でしたが、幼馴染がくれたのが、エジプト寄りのサハラ砂漠。エジプト寄りはダメな砂だったそうです。

さあ、その砂で、船本さんは、このとき、この瞬間にしか見ることができない、オリジナルの絵をかいてくださいました。
その様子は、こちらで。
https://www.youtube.com/watch?v=au46-nIsxro

1度完成した絵がこちら。

そして、この絵が・・・・泣くんです。泣く瞬間はこちらで。

https://www.youtube.com/watch?v=Kq_te77XVK4

船本さんが砂を動かすことで、物語が進む、サンドアート。
その絵の中を見ることで私達はいろいろな想いになります。
なぜ、泣いているの?どうしたの?あの2羽は、カモメ?なんで、2羽?
太陽なの?夕陽なの???など、そして、考えることで、物語はさらに広がっていきます。

でも、サンドアートの完成した絵は決して残しておくことができないんです。糊付けとかできないから。。。一瞬で儚く消えていきます。

諸行無常・・・。

最後に、船本さんからのメッセージ。
「エンジニアとかクリエイターとかじゃなくて、若者全員に伝えたいし、若者じゃなくても誰にも言えることだと思う。何も恐れることなく、飛び込んでいくことが大事。それが『諸行無常』。どうせ人は無に帰るから臆することは何もない。長くても短くても1つの人生ですからやりたいと思ったことは、今すぐにやる。その日のうちにやる。明日からやろうという人は、永遠に明日から明日からといいつづけて、結局、何もやらないんですね。これが、私の父から学んだことです」

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興味をもってくださった方は、ぜひ、radikoタイムフリーで。
A-LABO INDEX | bayfm78 |
2019/11/26/火  24:00-24:30
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20191127000000
(関東以外の方は、radikoプレミアムに入らないとお聴きになれません)

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船本さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(ただいま、準備中)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

 

投稿者 : alabo|2019年11月27日

2019年11月20日

第164回 サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、サンドアート集団SILT代表の船本恵太さんをお迎えしました。

サンドアート集団SILT代表 船本恵太さん

船本さんのプロフィール

サンドアーティストであり、クレイアニメの監督。砂と粘土を駆使した映像表現を手がけるクリエイターで、CREATIVE STUDIO メルヘン村主宰でもある。さらに、それらに付属するタレント活動も行っている。1973年、エレックレコード所属アーティストと多くイベントの仕事をしていた日本インディーズ音楽界のルーツに根差す「音のメルヘン屋」の創立者、故・三木宏さんの長男として生まれる。1992年に、父親の会社である「音のメルヘン屋」に入社。このとき、グラフィックデザイナーとして、CDジャケット等を350点以上手掛けていた。2003年に、30歳から独学で、人形アニメーション制作を開始。二作目となった「rien村物語」が世界最大規模、フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭2005や、世界三大国際アニメーション映画祭の1つ、カナダのオタワ国際アニメーション映画祭2006等にノミネートされた。2005年、TVチャンピオン「第1回クレイアニメ王選手権」出場を期に、クレイアニメーションの監督としての業務を開始。「SMAP×SMAP」のブリッジ映像や「カピバラさん」のTVCM制作などに携わる。そして、2011年にサンドアニメーションと関わりサンドアートパフォーマンスを独学で開始する。2012年2月5日にサンドアート集団SILT(シルト)を結成。海外での活動を経て、日本でも、様々なアーティストの演出に関わる。2013年には国立競技場で嵐フェスに参加しメンバーにサンドアートを指導した。他にも、高橋優さんの「虹/シンプル」のCDジャケットの砂絵の制作や、BUCK-TICK、AAA、UVREworld、コブクロのライブに参加した。また、数多くの音楽アーティストのミュージックビデオにもサンドアートを提供し、いずれもネットで大反響となった。特に、AAAの「ぼくの憂鬱と不機嫌な彼女」のサンドアートビデオは、現在、再生回数が1150万回を超え、世界第二位の再生回数のサンドアート動画となっている。

高橋優「虹/シンプル」のジャケットはこちら → https://www.takahashiyu.com/discography_cat/single/
AAA「ぼくの憂鬱と不機嫌な彼女」→ https://gyao.yahoo.co.jp/episode/AAA%20%E3%80%8C%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AE%E6%86%82%E9%AC%B1%E3%81%A8%E4%B8%8D%E6%A9%9F%E5%AB%8C%E3%81%AA%E5%BD%BC%E5%A5%B3%E3%80%8D/5d81a81f-4d08-436b-86a7-f0e3a66a77d1

☆サンドアート集団SILTとは。
サンドアートパフォーマンスの集団。名前の「SILT」は、砂よりも細かい粒子という英単語。そこから、『僕らは、一人じゃない、8人のチーム。一粒一粒は小さくても、集まれば力が発揮できる。僕らはチームなんだ。』という意味が込められている。

サンドアート集団SILTのHP → http://www.otomeru.com/silt/index.html

砂で絵を描く『サンドアート』。最近では、テレビや、ネット動画、アーティストを通じて、目にしたことがるという方が多いかと思います。今週は、船本さんに、どんどん広がりをみせているサンドアートについてのお話や、現在行っている活動について、詳しくお伺いしました。

☆『サンドアート』とは、砂の芸術。
海岸などで作る砂のお城などは、砂像(さぞう)といい、英語では、サンドスタチュー、サンドスカルプチュアという。瓶の中に地層のようにして、砂絵を描くのがグラスサンドアート。砂絵のストップモーションアニメが、サンドアニメーション。そして、船本さんたちが行っているのが、サンドパフォーマンス。こうした、砂に関わる芸術を総称して、サンドアートと呼ぶそうです。

☆サンドパフォーマンスとは。
実際に、たくさんの人の前で砂絵を描く、砂絵のライブのこと。ライブ中、描いた絵は、砂なので、作り替えていくことができます。線を消したり、描き足したりと変化させて、次々と違う絵になっていくことで、一つの物語を表現できることも、サンドパフォーマンスの魅力の一つです。

元々、お父様のお仕事の関係で、いつも周りに音楽がある環境で育ってきた船本さん。そのため、音楽は、身近すぎて、自分のやりたいことにはならなかったのだとか。船本さんは、イラストや、クレイアニメに興味を持ち、その道に進んだそうです。こうして、音楽とは別の道へ向かった船本さんですが、サンドアートは、不思議と、音楽と繋がっていきます。現在では、ミュージックビデオの制作、ライブ用の映像の制作、ライブの演出として、パフォーマンスをするなど、サンドアートで音楽のお仕事と共演することがお仕事のメインになっているそうです。中でも、船本さんが一番印象に残っているお仕事は、国立競技場行った『嵐フェス』でのパフォーマンス。サンドアートを嵐の相葉さんに指導し、一緒に映像を制作されたとのこと。そして、その映像は、相葉さんが会場で歌っているバックでを上映され、最後は、船本さんと相葉さんが登場し、ハイタッチをするという演出。夢のような時間だったそうです。
そして、船本さんは、新ユニット『LA LUNA SABBIA(ラ ルナ サビア)』をチェロ奏者の青月泰山さんと二人で、結成されたそうです。直近では、11月23日、24日に横浜人形の家で、パフォーマンスを行ったとのこと。ライブ名は『砂使いと不思議な人形』。世界でも例のないサンドアートと演奏と人形劇の融合は、新しいエンターテインメントショーに。より音楽との関係性を深めていきたいと考えいる船本さんの今後の活躍に、大注目です!

船本さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。(準備中です)
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月20日

2019年11月13日

第163回 株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続き、株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと水越さん

番組のスタートは、水越さんにお持ちいただいたこちらのノートのご紹介から。

錯視トリックノート「NOUTO」

水越さんが描かれた30作品が収録されている作品集。ちなみに、この作品集の表紙、角が消されていますが、この消しカスも、水越さんが描いたものなんですよ。

この作品集は、東急ハンズや、ヨドバシカメラなどでも販売されているとのこと。驚きの作品の数々、ぜひ実物をチェックしてみてくださいね。

 

21歳という若さで、会社を設立し、社長になり、作品は、SNSやメディアなどでも高評価を受けている水越さん。なんと、2017年に、映画監督のウェスアンダーソン監督から声がかかり、インターンとしてイギリスで2週間、ストップモーションアニメ「犬ヶ島」の制作に参加されたという経歴の持ち主でもあります。「犬ヶ島」は、日本が舞台の映画で、ウェスアンダーソン監督がネットで、水越さんの作品を知り、制作に関わってほしいと、声がかかったことがきっかけだったのだとか。この時、水越さんは、ちょうど高校を卒業した後。さて、何をしようか、と思っていたところにこのお話が来たそうです。(コマ撮りアニメ「故障中」が受賞した時、芸大の先生から、「君はもう大学に行く必要ない」と言われ、卒業後は、個人事業主になろうと思っていたとのこと。)

ウェスアンダーソン監督とのストップモーションアニメ制作は、水越さんにとって、『自分が世界で活躍するビジョンを持たせてくれた。』『具体的に想像できるような環境をみせてくれた。』と、とてもいい経験になったとのこと。そして、いつか自分もこんな素晴らしいスキルを持った人たちを集め、一本の『僕のアニメ』を作ってみたいなと、とても夢が膨らんだそうです。他にも、高校在学中には、「ひつじのショーン」でおなじみのイギリスのアニメスタジオ「アードマン」からも招待され、イギリスのスタジオを見学させてもらったこともあるとのこと。水越さんは、アードマンのスタジオで、人数の多さや、一人一人の技術力の高さにとても驚いたそうです。そして、そこにいる人みんながコマ撮りアニメをやっている人なんだと思った時、とても嬉しかったんだとか。実は、水越さんは、もともと、アードマンに就職することが夢で、目標だったとのこと。しかし、実際に、アードマンのスタジオを見て、その心境は変化したのだとか。『誰かの下でやるより、自分で好きなことをやったほうが楽しいかも』と思うようになったそうです。コマ撮りアニメーションは、世界でみても、やっている人が少ないため、とても狭い業界とのこと。つまり、「犬ヶ島」の制作現場に行くと、中には、アードマンの人たちもいるという感じ。現場の方々曰く、それは、制作するたびに同窓会をやっているようになるのだとか。みんな仲間であり、みんなで協力し合ってやっている、そんな素敵な世界であることも、この業界の魅力の一つだと、水越さんは感じているそうです。

ちなみに、水越さんのコマ撮りアニメ「故障中」も株式会社モズスタジオのHPで見ることができます。こちらのリンクからどうぞ。 → https://www.mozustudios.com/gallery/

最後は、若きエンジニアへ、水越さんからのアドバイス。

“(自分の作ったものを)とにかく世に出すこと。自分で大したことないと思ったものも人からすると凄いことって結構ある。人に見てもらわないとわからないことって凄いあるので、とにかく、人に出して評価してもらうこと。YouTubeに出したり、ツイッターに出したり。特に、部屋の中からでも世界へ発信することができる時代なので、自信あるものをつくったら、誰かしらが絶対反応してくれると思うので、出すこと。そしたら、自然と自信もついてくる。夢を出すこと。したいことを描き出すこと。”

水越さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

「何もない時間が嫌い。ずっと作っていたい。」
水越さんのものづくりへの愛情を感じる素敵なお話でした。

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月13日

2019年11月6日

第162回 株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、2週にわたり、コマ撮りアニメ、ジオラマ、トリックアートという3つの分野で活動するマルチアーティスト、株式会社モズスタジオ 代表取締役社長のMozuこと、水越清隆さんをお迎えしました。

 

株式会社モズスタジオ 代表取締役社長 水越清隆さん

 

水越さんのプロフィール

現在、ツイッターのフォロワーは、12万人、インスタグラムは、6万人。
1998年7月生まれ。現在21歳。保育園の頃から漫画を描き始め、小学校の時にガンプラにはまり、模型の楽しさを知る。中学校の頃、授業中に描いたリアルな三角定規の絵が「本物にしか見えない!」と学校中で話題となる。そして、その才能を以て、東京都立総合芸術高等学校に進学。高校2年の時に、ミニチュア作品「自分の部屋」が、友人のツイッターを経て爆発的に広がり、テレビ局から取材が来て、テレビデビューを果たす。
同じ年、すべてを1人でつくり上げたコマ撮りアニメーション「故障中」がTBS主催のアジア最大級の短編映画祭「デジコン6」で、ジャパン・ユース部門の最優秀賞ゴールドを受賞。

2017年、高校卒業後は、起業し、コマ撮りアニメ、ジオラマ、トリックアートという3つの分野で活動するマルチアーティストとなった。そして、映画監督ウェスアンダーソン氏から声がかかり、インターンとしてイギリスで2週間、ストップモーションアニメ「犬ケ島」の制作に参加。 さらに「ひつじのショーン」を制作しているイギリスのアニメスタジオ「アードマン」へ招待され、見学。また、この年初めての作品集「MOZU 超絶精密ジオラマワーク」を出版した。

2018年、クラウドファンディングでトリックアートノート「NOUTO」を制作。その後、全国の東急ハンズやヨドバシカメラ、ミラクルエッシャー展などで販売され、2冊目の作品集「MOZU超絶細密トリックラクガキアート集」も出版した。 また、ネットフリックスで公開されたコマ撮りアニメ「リラックマとカオルさん」の制作に参加。ミニチュア背景を担当している。そして、現在、株式会社モズスタジオ設立した。

 

水越さんは、今まで番組でご紹介させて頂いたレジェンドエンジニア中では、最年少の現在21歳ですが、すでに、驚くような数々のクリエイティブな活動をされています。今週は、水越さんご自身についてや、今のお仕事をされるに至ったお話について、詳しくお伺いしました。

 

☆『絵を描く』きっかけは、お父さま

幼い頃から、絵を描くことが大好きだった水越さんですが、きっかけはお父さま。水越さんのお父さまは、昔、漫画家を目指していたこともあり、とても絵が得意な方で、よく一緒に絵を描いて遊んでいたそうです。そして、お父さまが、仕事で夜遅くの帰宅になり、一緒に遊べない時も、水越さんが、寝る前に絵のリクエストを書いたメモを枕元に置いておくと、お父様は、その日の夜にリクエストした絵を描いてくれていて、次の日の朝、その絵が食卓にあったそうです。水越さんは、そのイラストが嬉しくて、保育園に持って行って、クラスメイトに自慢していたのだとか。『絵』は、親子を繋ぐコミュニケーションの一つだったそうです。

☆幼い頃から生まれ続ける数々の作品

保育園の頃から漫画を描き始めたりと、幼い頃からたくさんの作品を描き続けてきた水越さんですが、中でも、中学生の時、授業中に描いたリアルな三角定規の絵は、本物にしか見えないクオリティの高さ。

株式会社モズスタジオのHPでは、実際の作品のお写真を拡大してみることができます。

株式会社モズスタジオのギャラリー → https://www.mozustudios.com/gallery/

 

圧倒的な絵の才能を持っていた水越さんですが、学生時代は、勉強が得意ではなかったとのこと。そのことに、お母さまはとても心配されていたそうですが、お父さまは、「自分の好きなことをさせろ」と信じてくれていたのだとか。こうして、水越さんは、学校や、市などで行われている絵のコンクールや、ポスターのコンテストなどに積極的に応募し、入賞するなど、更に絵を極めていったそうです。その後、水越さんは、自分が行きたいと思う高校を見つけ、入学するために、猛勉強。自らから進んで塾に通うことを決めます。そして、成績は、みるみる上がり、無事、通いたかった高校に入学することが出来たそうです。

☆高校2年生で起きた「人生の転機」

東京都立総合芸術高等学校に進学した水越さんでしたが、学校の独特な雰囲気にあまり馴染めなかったとのこと。水越さんの作品は、一言とでいうと、『エンタテインメント』。それに対し、周りは『現代アート』をやっている人が多かったため、考え方の違いを強く感じたのだとか。そのため、学校でも目立たない生徒だったそうです。しかし、高校2年生の時、転機が訪れます。それは、水越さんが作ったミニチュア作品「自分の部屋」が友達のツイッター経て、大きな反響を得たということ。(ちなみにこの作品は高校1年生のときに作ったものだそうです)このツイートは、一日で5万いいね、4万リツイートを記録されたとのこと。当時、水越さんは、ツイッターをやっていなかったため、これがどれだけのことなのか、よく分からなかったそうですが、その翌日に2つのテレビ局から取材の依頼を受け、凄いことなんだと実感したそうです。
さらに、高校2年生時、ミニチュア作品でコマ撮りアニメを制作し、映像の世界にも作品の幅を広げます。そして、「映画監督になりたい」と夢を持つように。卒業後は、お父さまの会社を継ごうと考えていたそうですが、夢を持ち、アーティストとしての道を進むことを決意されたそうです。

 

「言語の使わない笑いで、世界中の人を楽しませたい」

言葉のないコマ撮りアニメーションは、水越さんの言語の壁を越えて、誰もが楽しめる作品を作りたいと思いから生まれたもの。こちらのコマ撮りアニメーションも株式会社モズスタジオのHPで、見ることができます。ぜひチェックしてみてください!

 

そして、今回スタジオには、モズさんの作品の一つ、ミニチュアの本棚をお持ち頂きました。それがこちら。

ちなみに、この本棚の中にある漫画、一冊一冊のクオリティが凄いんです!


拡大してもミニチュアだということが気づかれないような作品を作ることが、水越さんのこだわりなんだとか。このミニチュア本棚のお話は、番組のフルバージョンで聞くことができます。ぜひチェックしてみてください。このほかにも、水越さんのハイクオリティな作品は、株式会社モズスタジオのHPで見ることができます。

株式会社モズスタジオのHPはこちらから → https://www.mozustudios.com/

そしてスタジオにはもう一つ、お持ちいただいている作品があります。このミニチュア漫画の写真の後ろにあるノートが・・・?この話の続きはまた次回。お楽しみに!

水越さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年11月6日

2019年10月30日

第161回 株式会社YS NET 代表取締役 鈴木裕さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週は、前回に引き続き、11月19日に世界同時リリースのゲーム「シェンムーⅢ」のプロデューサー株式会社YS NET 代表取締役 鈴木裕さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと鈴木さん

「HANG-ON(ハングオン)」などの『体感ゲーム』含め、数多くのゲーム開発をされてきた鈴木さん。今週は、11月19日に世界同時リリースのゲーム「シェンムーⅢ」について、詳しくお話を伺いました。

☆「シェンムー」シリーズについて

シェンムーは、鈴木さんがディレクターをされたアクションアドベンチャーゲーム。1991年にシリーズ第一作目となる「シェンムー 一章 横須賀」が発売。2001年にシリーズ2作目となる「シェンムーⅡ」が発売されました。その後、開発が止まっていましたが、2015年に、再始動します。鈴木さんが、『シェンムーⅢ』を制作するため、クラウドファンディングをスタート。世界中のファンから支援を受け、スタートからおよそ8時間半後に当初の最低目標額である200万ドルに到達し、累計支援金額は700万ドルに到達したそうです。(ちなみに、このクラウドファンディングで、「最も短時間で100万ドルを集めたビデオゲーム」としてギネスワールドレコーズに認定されています。)こうして、ファンの熱い想いが実り、ついに、シリーズ3作目となる「シェンムーⅢ」が11月19日に、PS4とPC版で世界同時リリースされます。

「シェンムーⅢ」のHPは、こちらから → https://shenmue.link/?jp

そして、「シェンムー」の主人公、芭月涼の声優を務めているのが松風さん。ゲームのモーションキャプチャーも、松風さんが実際に行っているんです。ちなみに、公式サイトでは、松風さんのインタビュー動画を見ることが出来ます。ぜひチェックしてみてください!

松風さんのインタビューは、こちらから→ https://shenmue.link/news/interviews/95/

☆「シェンムーⅢ」の開発で大変だったこと。

一つ目は、開発費のこと。「シェンムーⅢ」の開発は、キックスターター(クラウドファンディングの一つ)からスタート。そのため、いくらお金が集まるかわからなかったため、予算が流動的に変わっていくことに対応できる作り方にしなくてはいけなかったそうです。(一般的には、最初に予算が決まっていて、その中で、きっちりと組んでいくとのこと。)
二つ目は、UE4(Unreal Engine 4)というゲームエンジンを初めて使ったこと。ⅠとⅡでは、自社のエンジンを使用されていたとのことですが、最新作では、このUE4を使われたそうです。ゲームエンジンは、ゲーム制作の土台となるもの。隅々まで分かっているプログラムじゃないと、チューニングすることが難しくなるため、苦労したそうです。
三つ目は、チーム作りを0からやらなくてはいけなかったこと。現在、鈴木さんは、セガの顧問はされていますが、属してはいないので、シェンムーのために、新しいチームを作らなくてはいけないことは大変だったそうです。

様々の苦労を乗り越え、開発された「シェンムーⅢ」。今作は、難易度が自分で設定できるので、アクションゲームが苦手な人でもプレイでき、また、レベル上げシステムになっているため、途中でつまづくことなく、ゲームを楽しめるようになっているのだとか。逆に、バトルを楽しみたい人には、ハードモードもあるとのこと。鈴木さん曰く、「やめておいたほうがいい(笑)」というモードなのだとか。ぜひチャレンジしてみたくなりますよね!

『「何もやらないよりは、やったほうがいい。」』

ファンの熱い想いのために、動き出した鈴木さん。「シェンムーⅢ」はもちろん、世界中の人の心に残る作品を作り続けている鈴木さんの今後の活躍も楽しみです!

ちなみに、ファンのみなさんは、こんなにも熱いんです。号泣しながら・・・。海外の方ですが、オープニングからの感動っぷりが素晴らしいです。
というわけで、リンクを貼ります。
https://www.youtube.com/watch?v=LXK03mSYcCc&feature=emb_logo

日本語版は、もちろん、松風さんの声なので、A-LABO リスナーには、もっと楽しめること間違いなしです。

そして、最後は、若き、エンジニアへ、鈴木さんからのアドバイス。

“シェンムーⅢを作るときに、20年ファンの方が応援してくれた。ファンの方も諦めなかったし、僕も機会があれば何とかしようと思ってた。(ファンの声に押されてたことが大きかった)諦めなければ、何かになる。やりたいことがあるなら諦めずにずっと続けてみてください。みんながダメっていうところで、みんなが同じようにやめちゃうはずなんで。そこから先に何かあるかもしれないからね。”

鈴木さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/

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by vivi

投稿者 : alabo|2019年10月30日

2019年10月23日

第160回 株式会社YS NET 代表取締役 鈴木裕さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は、2週にわたり、11月19日に世界同時リリースのゲーム「シェンムーⅢ」のプロデューサー株式会社YS NET 代表取締役 鈴木裕さんをお迎えしました。

株式会社YS NET 代表取締役 鈴木裕さん

鈴木さんのプロフィール

1958年生まれ。子ども頃か工作が好きで、高校生の時、ロックバンドがやりたくてクラシックギターをエレキギターに改造することもあった。
大学は岡山理科大学理工学部、電子理学科に入学。コンピューターで3Dの建築をする研究室に入った。大学時代は、学校に通いつつ、バンドやアルバイトをしてすごしていた。先に就職した友達の話を聞いてきて愚痴ばかりだったことから、仕事内容にこだわらず、趣味に生きようと思ったとのこと。そして、土日、しっかりとした休みが取れ、将来性も考え、プログラマーとしてシステムエンジニアを目指し大手企業ばかり受けていた。ところが、たまたま面接を受けたセガで、情熱あふれる面接官と出会い、会社に興味を持ち、大学卒業と同時に、1983年株式会社セガ・エンタープライゼスに入社。通常ならば、プロジェクトリーダーになるには7年ぐらいかかるところ上司に恵まれ、入社1年でアクションゲーム「チャンピオンボクシング」の製作を任された。これが成功を収め、入社2年目、1985年には世界初の体感ゲームといわれるバイクのロードレースをモチーフとした「HANG-ON(ハングオン)」を制作。当時のレースゲームとは違いよりリアルを追求したものとなった。そして、1993年世界初の3D格闘アーケードゲーム「バーチャルファイター」を制作。より立体的な動きが衝撃的で、当時、強いインパクトを残した。その1年後には「バーチャルファイター2」をリリース。単に、画面を見てゲームをやる時代から映画の中のように自分自身が主役になれる参加型のよりバーチャルな時代へと変化していった。その後も次々とゲーム開発をし、様々の賞を受賞する。1998年、「1998 コンピューターワールド・スミソニアン・アワード」を受賞。「バーチャルファイター」が日本ゲーム業界初の「情報・技術イノベーション 常設研究コレクション」に認定され、関係映像と資料が、スミソニアン総合博物館の国立アメリカ歴史的博物館に永久保存されている。2003年、AIAS主催サミットにて栄誉賞えである「Hall of Feme」を受賞。2008年に、株式会社YsNetを設立。2011年、GDCアワードパイオニア賞を受賞。

鈴木さんと松風さんをつなぐ、鈴木さんの代表作の1つ「シェンムー」について。
1999年にドリームキャストのゲーム「シェンムー 一章 横須賀」を、2001年に「シェンムーⅡ」を制作。その後、開発が止まっていた「シェンムー」は、2015年 クラウドファンディングで世界中のファンから支援を受け、スタートからおよそ8時間半後に当初の最低目標額である200万ドルに到達。累計支援金額は700万ドルに到達しているとのこと。世界中のファンの熱い視線を集めている「シェンムー」その第3弾「シェンムーⅢ」が世界同時に、11月19日に、PS4とPC版でリリースされる。

『体感ゲーム』について
1983年に「株式会社 セガ・エンタープライゼス」に入社されて以来、たくさんのゲームの開発をされてきた鈴木さん。セガの「体感ゲーム」のほとんどに関わっているとのこと。中でも「HANG-ON(ハングオン)」は体感ゲームの元祖となる作品。当時のゲームセンターではテーブルゲームが主流で、猫背で画面に向かいゲームするため、全体的に薄暗い印象だったり不良のたまり場のようなイメージを持たれることが多かったとのこと。そんなあまり良くないイメージを変える、外から見ても健全であると思ってもらえるようなゲームを作りたいと考え、体感ゲームは生まれたのだとか。こうして、体感ゲームは、新しいユーザー層を開拓し、ゲーム業界に新風をもたらしました。その後、体感ゲームは、進化し続け、一方向だけの動きが、ハードの進化により、左右にも動けるようになったり、今では全方向に動けるようになったりと、ゲームの幅は、どんどん広がっています。

ちなみに、「HANG-ON」はこのような筐体に乗ってゲームができました。
 こちらは、模型なんですけど・・・

『アーケードゲームの「バーチャファイター」』
1993年に大ヒットを果たし社会現象となった格闘技ゲーム。1998年アメリカ・スミソニアン協会の「コンピューターワールドスミソニアン・アワード」を受賞し、日本ゲーム業界初の「情報・技術イノベーション 常設研究コレクション」に認定され「1998イノベーションコレクション」として関係映像と資料が永久保存されています。ちなみに、鈴木さんはスティーヴン・スピルバーグの息子さんがバーチャファイターのファンであったことからサインを求められたり、プログラマーとしてビル・ゲイツに会いたいと言われ、実際に会って写真を撮ったこともあるのだとか。世界の著名人にもその名が知れ渡っているまさにレジェンドエンジニアなんです!

番組の後半は、『シェンムー』のお話。

『シェンムー』とは
家庭用ゲーム機ドリームキャストで遊べるゲーム。鈴木さんがディレクターとして、1999年に「シェンムー 一章 横須賀」、2001年に「シェンムーⅡ」が開発。そして、18年の時を越え、その第3弾!「シェンムーⅢ」が今年の11月19日に発売されます。鈴木さんはギネスワールドレコーズを10個持っていらっしゃり、その2つは、この「シェンムー」での記録とのこと。そして「シェンムー」の主人公芭月涼の声優を務めているのが松風さん。また、このゲームのモーションキャプチャーも、松風さんが実際に行っています。

次回は、この「シェンムー」のお話について、更に深くお話を伺っていきたいと思います。お楽しみに!

鈴木さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
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by vivi

投稿者 : alabo|2019年10月23日

2019年10月16日

第159回 株式会社ネイキッド ディレクター 川坂翔さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週のテーマは、前回に引き続き、映像コンテンツの匠が揃う『株式会社ネイキッドのアート』をフィーチャー。

レジェンドエンジニアとして、お話をお伺いするのは、株式会社ネイキッド ディレクターの川坂翔さん。

写真は、松風さんと川坂さん

川坂さんが株式会社ネイキッドで手掛ける最新のイベント「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」。今週は10月11日(金)から横浜駅直通の複合エンターテインメントビル・アソビルで開催されているこちらのイベントをご紹介。

【OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展】
没入型体験型のデジタルアート展。通常の水族館とのコラボでは海の生き物とプロジェクションマッピングの融合を『客観的に観て』楽しむことになりますが、このイベントでは、上下左右、すべての方向に映像を投影されることによって、映像だけで、実際に『海の中に入ったような体験』を楽しむことができるとのこと。デジタルだからこそできるカラフルなクラゲや珍しい深海生物など、とても幻想的な海の世界を体験することができます。ちなみに、日本での公開に先駆けて中国・上海で行われておりかなりの人気だったとのこと。(中国の大手チケット販売サイトの人気ランキングも長期間にわたり、一位をキープ)また、展示会場は2か所で同時に開催されたため、その規模の大きさは合わせて約2000㎡にもなるそうです。川坂さんも実際に上海に行っていらしたそうです。そして、今回、横浜・アソビルで行われている展示会は、上海の展示会とは一部変えてよりバージョンアップしているとのこと。浅瀬から深海へ進み、そして陸へ。まるで、映画のワンシーンに入ったように海の世界を探索できるそうです。

「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」は、横浜駅直通「アソビル2F」で、10月11日から、1月27日まで開催。12月31日、1月1日、1月2日を除いて、会期中無休です。開催時間は、午前10時から午後9時まで。最終入場は、20時30分です。平日デイパス、平日ナイトパス、土日、ホリデイパスなどがあります。前売り販売のほか、当日販売もあります。詳しくは「アソビル」オフィシャルサイト、または「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」のオフィシャルサイトで、どうぞ。

「アソビル」オフィシャルサイト
https://asobuild.com/

「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」オフィシャルサイト
https://ocean.naked.works/

そして、最後は、若き、エンジニアへ、川坂さんからのアドバイス。

“まずは、本当に自分がなんでそれをはじめたのかという始めたときの想いをずっと持ち続けてほしいということと、好きなことは突き詰めていけるかなと思うのでそこを大事にしてほしい。あとは、自分はこういう人間だということに固執しないで欲しい。意外と曖昧なことは大事だと思っている。曖昧だからこそ、そこでしか見えてこないものがあって、そこで見えてきたものが強い何かになる。柔らかい状態でいて、その中で強い何かを見つけてほしいなと思います。”

川坂さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
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投稿者 : alabo|2019年10月16日

2019年10月9日

第158回 株式会社ネイキッド ディレクター 川坂翔さん

現在「アーティスト/表現者たち」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週と来週は2週にわたり、映像コンテンツの匠が揃う『株式会社ネイキッドのアート』をフィーチャー。

レジェンドエンジニアとして、株式会社ネイキッド ディレクターの川坂翔さんをお迎えしました。

株式会社ネイキッド ディレクター 川坂翔さん

【『株式会社ネイキッド』について】

1997年、代表の村松亮太郎さんを中心に、映像ディレクター、デザイナー、CGディレクター、ライターなどが集まり設立されたクリエイティブカンパニー。メディアやジャンルを問わず、映画、広告、TV、インスタレーションなど様々なクリエイティブ活動を続ける。また、近年はプロジェクションマッピングをはじめとした様々な技術や美術造作、演出を組み合わせ、光を使った空間演出を手掛けている。ちなみに、ネイキッドとは、日本語で『裸』という意味。つまり、色々な服を着ることによってどんどん変わるっていくということ。そこには、『本質を突き詰めつつクリエイティブであればどんなことでもやる』という意味が込められているのだとか。

【これまでに携わったコンテンツ】

☆通算100万人を動員した「CITY LIGHT FANTASIA BY NAKED」
2014年度よりスタートしたネイキッドが企画・演出・制作を手がける大人気夜景イベント。展望台から見える夜景とプロジェクションマッピングの演出を融合させ、新たな夜景体験、展望台のエンタテインメントとして生まれた。その土地ならではの特色を生かした演出で各地のナイトエンタテインメントスポットとして、これまで東京タワー、あべのハルカス、名古屋テレビ塔などの全国タワーや展望台で実施している。
その最新が、2019年11月24日まで開催されている「CITY LIGHT FANTASIA BY NAKED-Kagawa Art Viewing-」。「広がる輪、繋がる未来」をコンセプトに高松市内から世界的にも評価の高い瀬戸内海の島々へ、海を通して回遊する没入するプロジェクションマッピング。香川県庁舎本館21階展望室から眺めることのできる香川の夜景とネイキッドが創出する幻想的なアート空間によって広がる夜景アートエンタテインメント。
また、東京タワーでは、11月4日まで「TOKYO TOWER CITY LIGHT FANTASIA ~HELLO WORLD TOKYO TO KYOTO」を開催。京都の街を舞台にしたアニメ映画『HELLO WORLD』との特別コラボレーション。映画の劇中に登場する京都の美しい秋の風景や紅葉と共に主人公の出会いなどのシーンも。東京の夜景をバックに、東京と京都、最新と最古の街のコントラストを圧倒的な映像美で描いている。

☆ネイキッドは、「食」、レストランもプロデュース。
代々木公園にあるレストラン「TREE」では「TREE by NAKED yoyog park ディナー体験コース 2019 秋Ver.」がスタート。秋は「代々木公園の銀杏並木」をテーマに屋内にいながら公園で紅葉と秋の夜風を感じながら、実りの秋とともに紅葉狩りを楽しめる。

☆「HUMANOID DJ プロジェクト」も進行中。
エイベックス・エンタテインメントとのコラボ。会場にいる観客の表情からAIにより性別、年代や感情の起伏を解析し、会場の音楽をコントロール。観客と音楽がリンクした空間を演出する。「HUMANOID DJ」は、今後、あらゆる空間演出をプロデュースするアーティストとして活動する予定。

☆幻のイベント『東京駅のプロジェクションマッピング』
ネイキッドといえば2012年の東京駅のプロジェクションマッピング。このイベントは3日間行われるはずでしたが、あまりにも人が集まりすぎてしまい、危険と判断され、二日目で中止になってしまいましたがネイキッドが有名になったきっかけの作品でもあります。

数々のクリエイティブな作品を手かげている株式会社ネイキッド。そして、今回、お話を伺った川坂さんが携わった作品も、私たちの身近にあります。その作品を少しだけご紹介。

まずは、花びらが舞うプロジェクションマッピングが印象的な石原さとみさんが出演されている『花王 フレア・フレグランスの「香りの扉」編』のCM。
https://www.youtube.com/watch?v=AA7b-mnkhXw
このCMは、『イメージの世界、ニオイの可視化』がテーマで、ここはどこか、どこにいるのかわからないというような世界観を出すことに拘ったとのこと。花びらが舞う様子は、花の香りが広がっているようなイメージを浮かばせる演出なのだとか。CGとは違う、『実際に存在している感』を引き出すことができるのが、プロジェクションマッピングの魅力の一つです。

このほかにも、イベント系では、『大阪中央公会堂プロジェクションマッピング』や、『京都南座「ミライマツリ2019」でのハイパー縁日 ばい NAKED』も担当されたそうです。

番組の後半は、『水族館とネイキッド』。

ネイキッドは、多数の水族館とのコラボをなさっているとのことですが、特に、アクアパーク品川さんとは、いろいろなコラボを行っており、中でも、イルカショーは、ビックなイベントなのだとか。水柱のようなウォータースクリーンにプロジェクションマッピングを映し出し、イルカのパフォーマンスと連動させているそうです。こうして、様々な水族館とコラボをされてきたネイキッドですが、今度は、水族館ではないところを、デジタルアートの水族館にしてしまうというイベントを開催されるとのこと。ちなみに、このイベント、既に、上海では、大成功を収められています。
それは、「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」。10月11日(金)から横浜・アソビルでスタートします。このイベントのテーマは、『生命』。色鮮やかな光で海の世界を演出し、本物の魚がいない中、光で、生命を表現されているとのこと。まるで、本当の海の中にいるような感覚になる展示なのだとか。

そして、この「OCEAN BY NAKED ~ 光の深海展」のお話の続きはまた来週。次回は、実際の上海でのリアクションや、制作の詳しいお話についてをお伺いしたいと思います。お楽しみに!

https://ocean.naked.works/

イベントが開催される 「アソビル」横浜駅直結です。
https://asobuild.com/news/7209/

 

川坂さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年10月9日

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