2018年4月25日

第82回 「リーマン・サット・プロジェクト」 嶋村圭史さん 加藤学さん

写真は、松風さん(左)と加藤さん(中央)と嶋村さん(右)

 

技術部長/開発プロダクトマネージャー
嶋村圭史さんのプロフィール

1979年、岡山県出身。倉敷芸術大学 産業科学技術学部ソフトウェア学科卒業後、同大学院 産業科学技術研究科 計算機科学を専攻し、卒業。新卒で、ソフトウェア開発の企業に入社するが、1年ほどで転職。その後、楽器販売店にて10年、管楽器販売に携わるという異色の経歴を経て、現在は、電車の車内、ドアの上についている車内表示機のソフトウェア開発を行っている。

転職を機に、時間ができたことから、「今まで、できなかったことをしよう」と思い立ち、未開の地・宇宙に、いつか行けるようなことがしたいと、プロジェクトに参加。プロジェクト内では、高校で取得した電気工事士の免許、大学で学んだインターネットの基礎技術、そして、楽器販売など、業種に関わらず行ってきた調整能力を発揮し、技術面の統括責任者として活躍している。

 

プロジェクトマネジメント/システム設計
加藤学さんのプロフィール

1972年、静岡県生まれ。1997年、京都大学大学院 工学研究科精密工学専攻修士課程修了。学生時代は、機械学習の手法を使ってロボットに行動を学習させる研究をしていた。そして、卒業後は、株式会社日立製作所に入社。高速道路の自動料金収受システムにおける電波伝搬特性の解析や、カーナビゲーションでの渋滞予測機能などの研究開発業務に従事した後、現在は、都市や駅、ビルにおける人の流れを予測・シミュレーションすることによって、列車やエレベーターの運行をコントロールする研究開発の業務に携わっている。

2011年、東日本大震災が起こったことで、仕事とは別に、「エンジニアとして何か社会に貢献できることはないか」と考えるようになり、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するプロボノと呼ばれるボランティア活動に参加。
そこで知り合った方を通して、リーマン・サット・プロジェクトの存在を知り、子供の頃、天文学者になりたいと思っていた想いを託すべく、昨年秋から参加する。

 

リーマン・サット・プロジェクトは、「誰にでもできる宇宙開発を実現するプロジェクト」がコンセプトの団体。現在、サポートを含めて参加人数は230人ほどで、宇宙開発に関わったことがない方が、たくさん参加されています。様々な業種の人が集まり、それぞれの技術を持ち寄ることで、いろいろな方面から宇宙開発を進めていくことができるそうです。
専門知識がなくても、宇宙に興味あるという気持ちとやる気があれば、誰でも参加ができます。(月1回行われているミーティングについてなど、HPには、活動内容や、場所、プロジェクトへの参加方法などが記載されています。興味ある方はぜひチェックしてみてください。)

リーマン・サット・プロジェクトのHP → http://www.rymansat.com/

リーマン・サット・プロジェクトの名前の意味は、「サラリーマン+サテライト(衛星)」。この名前の通り、活動は衛星を作ることからスタートしています。開発は、たくさんいるメンバーをそれぞれの得意な分野に分けて行っているとのこと。そして、2018年には、開発した超小型人工衛星「RSP-00」の打ち上げを予定しているそうです。

そして、この超小型人工衛星「RSP-00」には、宇宙に願い事を届ける「宇宙ポスト」というミッションがあります。これは、全国で募集した「願いごと」の手紙を、写真として記録した衛星が、大気圏に突入する際に、流れ星になる、というもの。夢のあるロマンティックなお話です。

宇宙ポストのHP → http://rymansat.com/post/

 

番組の後半は、資金について。
「RSP-00」の原価はなんと200万円。ちなみにこの中に人件費は入っていないのだとか。
そして、衛星を打ち上げるのにかかる資金は、総額500万円。そのうち、280万円はクラウドファンディングで資金を募り、残りはメンバーで集めたとのこと。

本当に好きだからこそ、時間もお金もかけて、全力で取り組むリーマン・サット・プロジェクト。「趣味に命かけてる」という嶋村さんのお言葉には、情熱を感じました。

 

嶋村さんと加藤さんのインタビュー。
そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

 

by vivi

投稿者 : alabo|2018年4月25日

2018年4月18日

第81回 サンレイ工機株式会社 代表取締役社長 津覇浩一さん

今週のA-LABO INDEXは、先週に引き続き、
サンレイ工機株式会社 代表取締役社長 津覇浩一さんをお迎えしました。

写真は、津覇さんと松風さん

私たちの生活に必要不可欠なものを作り出す「カーボンロール」。
先週は、カーボンとの出会いとその技術の進歩についてのお話を伺いました。そして、今週は、サンレイ工機株式会社と三菱ケミカル株式会社が共に作っているカーボリーダーについてのお話。

 

このカーボリーダーは、9.2mという世界最大級のカーボンロールの製造に成功した記録を持っています。また、これは、電柱のような太さ、長さのあるロールで、表面を全て金属化したものでできています。ちなみに、同じ精度のものを金属で作ると、4tぐらいの重さになるのですが、カーボンだと、10分の1である400キロ!。三菱ケミカルの撓まないピッチ系炭素繊維と、サンレイ工機の技術力がマッチしたからこそ生まれたカーボリーダーです。

 

その他にも、サンレイ工機の技術は、陸前高田の奇跡の一本松の保存で活躍しています。この松は、保存のために、一度根本から切り、中をくり抜き、カーボンパイプを入れ、また元の位置へ戻し復元されています。この中に入れているカーボンパイプの切断などの加工をしたのが、サンレイ工機なのだとか。枝の向きまでも復元している奇跡の一本松のクオリティは、様々な技術者たちの努力の結晶により作られ、このように形として、将来に残されています。日本の技術力の高さには、驚くことばかりです。

 

番組の後半は、津覇さんご自身についてのお話。

津覇さんの座右の銘は「継続は力なり」。自分がやりたい仕事につけることはなかなかない。仕事はだんだん好きになっていくものだと思うから、一度取り組んだら覚悟を決めて、ある程度までやってみることが大事。また、それを誰と一緒にやるかというもの大切とのこと。

最初から好きな仕事をすることは難しいから、仕事をだんだん好きになるように続けていくことが大事であるという意味で、座右の銘は「継続は力なり」なのだそうです。

そして、津覇さんの今後の展望は、カーボンが中心の社会になるために、自分たちは回転体で、貢献していきたいとのこと。(ちなみに、カーボンは他にも、ロボットアームや、自動車にも使われているそうです。)
カーボンのこれからの広がりが、楽しみですね。

最後は、若き、エンジニアへ、津覇さんからのアドバイス。
“仕事というものは、自分で取り組んでみてそれが得意であるかないかを判断する場。もしそれがうまくいかなかったら、同じ会社の中で他の仕事に取り組んでみて、まずは仕事を好きになってもらいたい。一度就職したからには就職した側にも責任があると思う。だから覚悟をもって取り組んでもらいたい。また、生涯、働いている間は、家族といる時間よりも長い時間職場に居るかもしれない。だから一番大事なのは、誰と一緒に仕事をするかということ。私も、社員が、朝会社に出てくるとき、仕事がしたいなと思ってもらえるように頑張っています。”

津覇さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

それから上記のサイトでは、音楽を楽しむことができません。
音楽を楽しみたい方は、radikoのタイムフリーでどうぞ。

A-LABO INDEX | bayfm78 | 2018/04/17/火 24:30-25:00
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20180418003000

ロボホン旅に旅に出ます。またね!

by vivi

投稿者 : alabo|2018年4月18日

2018年4月11日

第80回 サンレイ工機株式会社 代表取締役社長 津覇浩一さん

 

サンレイ工機株式会社 代表取締役社長 津覇浩一さん

 

「白井工業団地」について

千葉県白井市に位置する内陸工業団地。1966年、千葉県開発公社によって開発・分譲され、1970年から創業を開始する。発足当時は、54haだったが、現在は、第1工業団地、第2工業団地と整備され、現在、千葉県最大級、193haの工業団地となっている。都心から。30キロ圏内で、北総線が走り、付近には、国道16号や、国道464号、木下街道といった、主要道路があるため、都市からの仕事の依頼も多いとのこと。
この工業団地の会社を取りまとめる一般社団法人、白井工業団地協議会によると、加盟している企業数は、協力会社41社を含む、「268社」。加盟していない会社も含めると、団地内には「300社」あるとのこと。業種は、鉄工業、機械製造業、製缶業、金属加工業、医療器具製造など精密機械製造業。建設業、運送業、リース業、サービス業などの他業種。

サンレイ工機株式会社は、千葉県白井市にある、白井工業団地の1つの会社。
元々は、印刷機に使う”金属性”のロールを20年以上作っていた会社で、納品先は、色やコントラストを強く出す印刷物(女性の口紅のポスターや、車のカタログ、お札など)を扱うような印刷会社だったとのこと。
この鉄製のロールをカーボンのロールに転換する時期に、三菱ケミカルさんとの共同作業が実現しました。
三菱ケミカルさんと一緒に制作したのがカーボンロール「カーボリーダー」です。
薄いフィルムを製造する際に使用する際に使われるのがコレ。
鉄製よりも軽いため、設置もしやすく、また、自分の重さでたるむことも少ないとのこと。
薄いフィルムを制作するうえでは、ロール自体のゆがみがフィルムのたるみやしわを作り出すことになるので、
できるだけ、軽く、丈夫というのが、ポイントとなります。
こうした利点もあり、「カーボリーダー」は、2015年度に、「第6回ものづくり日本大賞及び経済産業省 製造産業局長賞」を受賞します。(「フィルム製造の品質、生産工場、省エネを実現する高性能カーボンロール」ということで、賞を受賞。)。

番組の後半は、サンレイ工機株式会社のカーボンロールについて。
カーボンは、PAN系の炭素繊維と、ピッチ系の炭素繊維の主に2種類あります。
サンレイ工機株式会社が得意とするロールは、長さのあるもので、使っているのは、ピッチ系の炭素繊維。
長いものは地球の重力により撓むため、ピッチ系炭素繊維が適しているのだとか。
ちなみに100%ピッチ系というわけではなく、ある程度、PAN系も混ぜているそうです。

  

サンレイは、この三菱ケミカルの特殊なPAN系炭素繊維を使用して制作されたむき出しの状態のカーボンロールを、
工場に搬入し使えるように仕上げるのが仕事。
カーボンのロールの表面に特殊な方法で、薄い金属(SUS、AL,Cu)をかぶせる(=クラッドする)ことで、ロールにさまざまな表面処理を可能にしています。また、制作されたロール自体の中のバランスを調べ、バランスのいいロールへと加工を施します。

 

インタビューのフルバージョンでは、更に詳しい技術のお話や、加工についてのお話を聞くことができます。ぜひチェックしてみてください!

サンレイ工機株式会社のHP → http://sunray-kouki.com/

様々な会社がもつ、それぞれの技術が合わさってできた高性能のカーボロール。サンレイ工機さんの技術力の高さに驚くことばかりです。この続きは、また来週!

津覇さんのインタビュー。
そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

それから上記のサイトでは、音楽を楽しむことができません。
音楽を楽しみたい方は、radikoのタイムフリーでどうぞ。

A-LABO INDEX | bayfm78 | 2018/04/10/火 24:30-25:00
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20180411003000

by vivi

投稿者 : alabo|2018年4月11日

2018年4月4日

第79回 日新精機株式会社 代表取締役社長 中村稔さん 技術営業 田村静さん

今週のA-LABO INDEXは、先週に引き続き、
日新精機株式会社 代表取締役社長 中村稔さん 技術営業 田村静さんをお迎えしました。

写真は、松風さん(左)と中村稔さん(中央)と田村静さん(右)

 

会社の将来的なビジョンをしっかりと持つことによって、困難を乗り越えてきた中村さん。
東日本大震災の後、先行きが見えない中で、大きな設備投資を決断するなど、思い切ったチャレンジをし、ピンチをチャンスに変えて、奮闘したそうです。

そして、日新精機株式会社は、国が行っている”ものづくり補助金”という制度に、5年連続で採択されているとのこと。こうした制度を利用することで、最新の設備を導入するなど、社員により良い環境を作ることができるそうです。”ものづくりへの支援”は、他国と違う、日本の素晴らしいところですよね。

 

番組のラストは、「展望」について。
今、製造業が求められる精度などのレベルは、とても高いため、実現には、技術だけではなく、最新の設備を用意するなど、莫大な費用が掛かるとのこと。そして、それは、個人で独立することの難しさや、大きな会社も、リスクの大きさから、なかなか踏み出せないことに繋がります。このことから、今後、製造業ので競争相手が出てくる確率は極めて低いと、中村さんは考えているそうです。しかし、人口の増加は続くため、ものづくりがなくなることは絶対にないとのこと。つまり、需要と供給のバランスを考えると、製造業に身を置いているだけで、大きなチャンスがあると捉えているそうです。

 

最後は、若き、エンジニアへ、さんからのアドバイス。
“ものづくりはなくならない、必ず誰かが作らなくてはいけません。それに関わる技術を持つエンジニアは、これから世界中で必要になると思います。必要な技術は時代に合わせて変わっていきますが、それを早く学び、実践する力があれば、どこに行っても重宝されるエンジニアになれると思うので、頑張ってください。”

中村さん、田村さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

インタビューのフルバージョンでは、日新精機株式会社で行なっている面白い取り組みについてのお話なども聞くことができます。来社するすべての方に手書きのウェルカムボードを作ったり、領収書があれば、書籍を月3冊まで会社に負担してもらえたりなど。ぜひチェックしてみてください!

 

それから上記のサイトでは、音楽を楽しむことができません。
音楽を楽しみたい方は、radikoのタイムフリーでどうぞ。

A-LABO INDEX | bayfm78 | 2018/04/03/火 24:30-25:00
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20180404003000

by vivi

投稿者 : alabo|2018年4月4日