2018年11月28日

第113回 一般財団法人 プロジェクションマッピング協会 代表理事 石多未知行さん

今週のA-LABO INDEXは、先週に引き続き、
一般財団法人 プロジェクションマッピング協会 代表理事 石多未知行さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと石多さん

前回は、プロジェクションマッピングについての、基本的なお話をお伺いしましたが、
今週は、さらに踏み込んだ、”現代”のプロジェクションマッピングについて。

ミュージックビデオでの演出

石多さんは、アーティストの松室政哉さんのシングル『海月』という楽曲のミュージックビデオの監修をされています。このミュージックビデオはプロジェクションを使って、曲の幻想的な世界観を作ることをテーマに、海の中を漂っているようなイメージを演出しているとのこと。
美術品と、映像を融合させることによって、よりリアルな空間を作り上げているのだとか。(例えば、本物のシャボン玉と映像の泡をうまく混ぜたりなど)いかに、リアルと映像を溶け込ませるかが、重要なポイント。細かい部分までの、こだわりが、上質なものを生み出すためには、必要であるとのことです。

→ 松室政哉さんの「海月(くらげ)」MV(short ver)https://www.youtube.com/watch?v=gFT21W22ErY

海外でも活躍されている石多さん。最近ではロシアのモスクワのイベント『光の祭典』で行われているプロジェクションマッピングの国際大会に審査員として関わったり、ルーマニアのペンタゴンに次ぐ、世界で2番目の大きさの人工建造物にプロジェクションマッピングが行われている場所を訪れたりと、日本ではありないほどの規模の大会に携わったそうです。無限大の可能性をみせるプロジェクションマッピングですが、今後の広がりとして、最初からプロジェクションマッピングでの魅せ方を考慮したデザインの建物(時間によって纏う空気が変わったり見え方が変わってくるなど)が増えていったりと、私たちの身近なところに、もっと溶け込んでくると考えられています。
ちなみに、”プロジェクションマッピング”とは、日本でのポピュラーな呼び方であり、ヨーロッパでは、”ビデオマッピング”と言われているのだとか。プロジェクションマッピングは、プロジェクターを使うからそう呼ばれていますが、ビデオマッピングは、映像全般を指す呼び方のため、もっと広い意味合いを持つとのこと。この技術、まだまだ広がりをみせる予感がしますね。

最後は、若き、エンジニアへ、石多さんからのアドバイス。

“世の中、可能性しかないないなと思っているので、なるべくルーティンワークに、はまらないで欲しい。世の中のいろんなものを疑って、新しい目線で、ものだったりを見つめてくれると、アイディアは降ってくると思う。常に挑戦するマインド持っていただけるといいんじゃないかと思います。”

石多さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

それから上記のサイトでは、音楽を楽しむことができません。
音楽を楽しみたい方は、radikoのタイムフリーでどうぞ。

A-LABO INDEX | bayfm78 | 2018/11/27/火 24:30-25:00
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20181128003000

by vivi

投稿者 : alabo|2018年11月28日

2018年11月21日

第112回 一般財団法人 プロジェクションマッピング協会 代表理事 石多未知行さん

一般財団法人 プロジェクションマッピング協会 代表理事 石多未知行さん
プロジェクションマッピング協会のオフィシャルサイト → http://www.projection-mapping.jp/

石多さんのプロフィール

1974年9月17日、大阪生まれ。埼玉と長崎で育つ。両親は、オペラの声楽家でもあり、母親は、長崎の波佐見焼という陶芸の窯元だった。小学校1年~2年の頃に、絵のコンクールで賞をとり、そこから、絵に興味を持つようになる。高校時代から、美術やデザイン系の学校に通い、武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科に入学。(デザイン科は、舞台美術や環境都市計画、インテリア、ディスプレイ、ファッションなど、幅のある学科だった)大学3年の頃から、プロジェクターを使い、映像と連動させたパフォーマンス的表現などをやっていたとのこと。その後、様々なアートと混じりあうイベントや空間演出を行い、2005年、映像アーティストとして、ロンドンへ。その中、日本へ帰国する前に出逢ったのが、プロジェクション・マッピングだった。(プロジェクターからの映像を建物や立体物に投影し、それに合わせて、映像を配置、マッピングさせるというパフォーマンス)石多さんは、建物に対して、完璧に作り込まれている作品を見て、日本に広めたいと思ったとのこと。帰国後、2010年に、当時、住んでいた逗子にある小学校で、プロジェクション・マッピングのパフォーマンスを行い、そのパフォーマンスは、市長、役員、PTAから好評を得る。よりステップアップさせていこうと、2011年に、周りのクリエイターとともに、「プロジェクション・マッピング協会」を設立する。
その年から、逗子メディアアートフェスティバルというアートの祭典をスタートさせる。2012年に、日本、そして、アジアで唯一のプロジェクションマッピングの国際祭典、「1minute projection mapping」を開催。2015年からは、逗子を飛びだし、新潟や、長崎のハウステンボスへ。来年1月には、荘厳な雰囲気を纏った現代建築「宮崎県立美術館」の建物を舞台に行う。→ http://1minute-pm.com/info/
一方、逗子では、2015年からは、海の波を光として見ることができる「NIGHT WAVE」、光の波プロジェクトをスタートさせる。逗子市から、葉山町、鎌倉市へと波及したこのイベントも注目を集めている。→ http://night-wave.com/

プロジェクションマッピングとは。
プロジェクションは、映写、マッピングは(映像を)配置、はめ込んでいくという意味。建物の形状に合わせ、ゆがみを計算し、投影することで、その建物自体が、光ったり、動いたりするように感じるイリュージョンを起こすことができるという仕組み。映写の技術は、昔からありましたが、それは平らな場所への投影であたり、使うプロジェクターは大きなものでした。しかし、現代では、コンピューター技術の進化によって、凹凸のある場所への投影も可能であり、また、使うプロジェクターも小型化しているとのこと。様々な場所に投影することは、クリエイター達の新しい発想が生まれることに繋がるため、プロジェクションマッピングというものを自然と手掛ける人が増えてきたそうです。

石多さんが手がけたプロジェクションマッピング
プロジェクションマッピングはヨーロッパで広がった技術。そのため、ヨーロッパを真似する人が多かったそうですが、石多さんは、誰の真似でもない日本的で、オリジナルなものを作りたいと考えたのだとか。こうして、最初に生まれたのが、『龍馬伝』に登場した龍馬の家へのマッピングでした。

『龍馬の家』への投影 → https://www.youtube.com/watch?v=JmyASt8eKQ4&feature=youtu.be
石多さんは、龍馬の家にプロジェクションマッピングをしてほしいという依頼を受け、作品を手掛けることになります。まず、建物は、黒い木の家で、映像がのせることができなかったため、他に良い場所はないかを探したそうです。その時、居間にある、大きな障子を見つけます。
畳の上に足を伸ばしながら、障子という日本ならではのスクリーンで観ることは、とても日本的ではないかと、石多さんは考えたとのこと。そして、障子の格子のデザインを利用したり、障子の裏側に本当に人がいるような影絵のような表現をしたりして、日本的でオリジナルな作品を作ったそうです。

数多くの作品に携わってきた石多さんですが、『できない』無茶な要望を受けたこともたくさんあり、苦労することも。しかし、無理だと言ってしまえば、そこで終わりになってしまうので、それよりも、こうしたほうがいいという提案をすることを大切にしているそうです。

また、同じような作品ばかりでは、飽きられてしまうため、毎回新しい発想を出し、新しいものに取り組んで、みんなが今まで見たことのないものや、驚きのある演出を常に考えていくことが使命であると石多さんは、考えています。
しかし、クライアントからは、プロジェクションマッピングといえばコレ!というようなありきたりな提案を受けることが多いのだとか。その時は、新しい発想を受け入れてもらうため、小さな模型を作り、実際に投影するなどしてプレゼンテーションを行うそうです。

プロジェクションマッピングは素人が理解するにはまだまだ難しい分野ですが、石多さんたちクリエーターの方々のアイディアでどんどん広がりを見せています。

石多さんがこれまで手掛けてきたプロジェクションマッピングはこちらで。映像をクリックすると動画がご覧いただけます。
http://www.projection-mapping.jp/?page_id=946

このお話の続きは、また来週。
石多さんが思い描く、プロジェクションマッピングのこれからとは??お楽しみに!

石多さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

 

by vivi

投稿者 : alabo|2018年11月21日

2018年11月14日

第111回 東京パック株式会社 代表取締役 田畑虎幸さん

今週のA-LABO INDEXは、先週に引き続き、
東京パック株式会社 代表取締役 田畑虎幸さんをお迎えしました。

写真は、松風さんと田畑さん

東京パック株式会社は、現在、トータルパッケージのデザイン・企画・提案・試作・金型作成までを手掛けている企業。先週は、「捨てたくないパッケージ」を考案するまでのお話から、実際に開発した電気スイッチカバーについてお伺いました。今週はその続きから。

電気スイッチカバー「スイッチカバール」

このスイッチカバールは、「TASKものづくり大賞」で大賞をとった商品で、現在、100種類以上のデザインがあります。取り付け方法が、かぶせるだけなので、季節や、その時の気分によって、簡単にデザインを変えることができるのが魅力の一つです。

ちなみに、東京パック株式会社ならではの技術で開発された商品は、他にもあります。いくつかの商品をちょっとだけご紹介。

魅せる靴べら「スティックシューホーン」

キーホルダーのように、持ち歩けます。デザインもとってもおしゃれ!実際の絵には裏の様子は書かれていませんが、この靴べらの裏側にはその裏側が描かれています。遊び心もいっぱいです。要チェック。

「バンピーテックスブックカバー」

などなど。詳しくはHPで。ぜひチェックしてみてください!カバールストア → https://cover-ru.com/wpshop/

様々なアイディアで、新しい挑戦を続ける田畑さん。仕事に対して、独特な視点の考え方を持っています。

経営革新「BtoBとBtoCの融合」

田畑さん曰く、「BtoB」と「BtoC」とは、「真面目な仕事」と「不真面目な仕事」と言い換えることができるのだとか。
真面目とは、生産を常に見直しして、コストダウンを図り、顧客満足につなげ、(利益率が低いので)大量生産に特化し、固定費をしっかりとつかむということ。つまり、利益率が下がったとしても、会社が継続していけるようにするということ。簡単に言うと、低くてもコツコツと、という意味。
それに対して、不真面目な仕事とは、一生懸命アイディアを出し、そのアイディアを高く買い取ってもらうということ。こちらの考えは、BtoBとは逆で、”高いお金”を払ってもらうということから、不真面目と呼んでいるそうです。真面目な仕事をしっかりやりつつ、不真面目な仕事で、自社製品をどんどん開発する。この2つの両立が大切であると、田畑さんは考えているとのこと。

番組の後半は、今後の展望について。

山登りが好きで、体力には自信がある田畑さん。今後は、もっと他にも何かをやりたいと思っているそうです。しかし、それには、時間が足りないとのこと。そこで、田畑さんは、いかに限りある時間を伸ばすかを考えているそうです。そのために、今は、積極的にIoTを勉強しているのだとか。(お掃除ロボットやAIスピーカーを使うことも)将来的には、”山の上で、仕事をして、データを送る”というところまで考えているのだとか。田畑さんは、どうやって時短をするのかを考えると、ワクワクするそうです。

最後は、若き、エンジニアへ、田畑さんからのアドバイス。

“一目惚れってすごい大切。ですから、ものづくりや、いろいろ開発をする人たちは、まずは、自分の仕事に対して誇れるように、そして、相手に惚れさす。そこをモットーにすべきだと思う。そうすれば何事もうまくいくと思います。”

田畑さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

それから上記のサイトでは、音楽を楽しむことができません。
音楽を楽しみたい方は、radikoのタイムフリーでどうぞ。

A-LABO INDEX | bayfm78 | 2018/11/13/火 24:30-25:00
http://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20181114003000

by vivi

投稿者 : alabo|2018年11月14日

2018年11月7日

第110回 東京パック株式会社 代表取締役 田畑虎幸さん

東京パック株式会社 代表取締役 田畑虎幸さん

田畑さんのプロフィール

1962年、寅年生まれ。小学生の頃は駄菓子屋に通って、当時最新のヨーヨーやメンコなどを見つけては一番乗りで導入、友達の間で流行らせていたとのこと。また、プラモデルを買ったらその日のうちに、完成するまで作るのをやめないという、ものづくりの匠になる素質十分な少年だった。大学卒業後、父親が経営する会社、東京パック株式会社に入社。東京パックは、1967年設立でプラスチックから紙までトータルパッケージを製造する企業。そこで最初は営業職に就く。営業について悩むうちお世話になった他社の社長から言われた一言がきっかけで、営業成績をめきめきと上げ、2002年、39歳で、社長に就任する。創業以来「進化の連続」を求められる分野であったトータルパッケージの世界に、さらに新風を吹き込むべくさまざまなことに挑戦していく。
その代表的なものが「捨てたくないパッケージ」の開発。
50年間、ものを守るため、運ぶため、売るためのパッケージを作り続けてきた東京パックだが、ある時「パッケージは使用後に捨ててしまう。50年間、ごみを作り続けてきたのかも知れない。どうにかして少しでも世の中に役に立てるパッケージができないか」との思いで開発した。設計技術力で形状にこだわり入れ物として使えるものなど、付加価値のあるパッケージを提案。それらの開発が、2011年、卓越した技術と優れた対応力を持つ工場に与えられる「足立ブランド」に認定される。さらに、それを発展した形で自社開発した電気スイッチカバーは、2013年、台東・荒川・足立・墨田・葛飾の5つの区・共同の産業プロジェクトの「ものづくり大賞」で大賞を受賞した。

そして、現在では、プラスチックや紙を扱ってきた背景から、地球環境について日夜勉強をしている。

東京パック株式会社について。
1967年に、田畑さんのお父様が創業。元々、漁師をされてたお父様ですが、国外を回る船に乗った際、いろいろな海外のスーパーやマーケットのプラスチック包装材をみて、このビジネスはいける、と思ったことがきっかけで、起業を決意されたとのこと。現在では、プラスチックから紙まで、トータルパッケージのデザイン・企画・提案・試作・金型作成までを手掛ける企業で、そのパッケージは、有名化粧メーカー、トイレタリーメーカーから、電気部品メーカーまで多岐にわたって使用されています。

営業職での経験「自分の商品を相手に一目惚れさせる」ということ。田畑さんが入社して、最初に就いたのは営業職。当時は、インターネットなどがあまり普及していない時代だったため、飛び込み営業で辛い思いをすることも。そのうえ、父親からのプレッシャーもあり悩みが多かったそうです。そんな時、お世話になっていた取引先の社長に営業のアドバイスをもらいます。そして、その言葉をきっかけに営業の成績を上げることができたそうです。そのアドバイスは「自分の商品を相手に一目惚れさせる」ということ。例えば、自分の娘をお見合いさせるとき、着飾らせて相手への印象を良くし相手に惚れさせると、その後、(一度惚れると)相手の記憶にずっと残り、気になって結婚へとつながる。営業も同じで、相手に一目惚れさせればずっと記憶に残り、ある時、欲しいと言って買ってくれる人がでてくるとのこと。こうして、田畑さんはこのアドバイスのおかげで壁を乗り越えたそうです。

「捨てたくないパッケージ」の開発。
田畑さんが、社長になって、あることを思います。それは、「パッケージは、使ったら捨ててしまう。自分は、50年間、ごみを作っていたのか。」ということ。こうして、田畑さんは、「捨てたくないパッケージ」を作ることを意識し、パッケージ自体に、付加価値をつけるということが必要であると考えます。

そして、最初に作ったものは、こちら。

ミロのビーナスの形をしたパッケージ。開くとこんな感じ。

中にハンカチなどを入れたりすると、華やかな雰囲気にも。

こうして、新しい挑戦を始めた田畑さん。ミロのビーナスは、あまりオファーが来ず、うまくいきませんでしたが、この技術を何か別のことに生かしたいと考え、新しいアイディア探します。その時、東急ハンズで電気のスイッチを目にし、このスイッチのカバーを自社の技術を使って作れば、部屋が華やかになっていいのではないか、と考え、製作を決意されたとのこと。

電気スイッチのカバー。実際の写真はこちら。

ちなみに、このカバーは、のりなどの接着の必要はなく、ただはめるだけなので、取り付けはとても簡単。この商品をギフトショーに出したところ、たくさんの人が集まり大盛況だったとのこと。そして、このスイッチカバーはさらなる展開を広げます。
この話の続きは、また来週。お楽しみに!

田畑さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2018年11月7日