2019年8月28日

第152回 ソースネクスト株式会社 代表取締役社長 松田憲幸さん

7月~9月は、「未来の〇〇」をテーマにお届けしているA-LABO INDEX。
今週のテーマは、「未来のコミュニケーション」。

レジェンド・エンジニアは、ソースネクスト株式会社 代表取締役社長 松田憲幸さん

ソースネクスト株式会社 代表取締役社長 松田憲幸さん

松田さんのプロフィール

1965年、兵庫県生まれ。大阪府立大学工学部数理工学科を卒業し、同年、日本IBMに入社。IBMでは、メインフレームからPCまで、銀行や証券会社のシステムの構築、インストール、アプリケーション設計、コーディングにいたるまで、およそエンジニアが関わるすべての仕事を行っていたそうです。そして、得意の英語を活かし、海外の仕事も増えてく最中、いつしか組織の中で自分が思うように評価されるのは難しいと感じ始めます。それは、海外のソフトメーカーとの仕事でプログラムの設計図となるソースコードが手元になく、簡単なバグ1つ治すことができず、つらい想いを体験されたこともあったからです。そして、IBMの4年目にヘッドハンティングを受けたことをきっかけに、独立を決意。
1996年8月、パソコンソフトを提供するソースネクスト株式会社の前身となる「株式会社ソース」を設立。自ら、店頭に立ち、家電量販店でソフトを売ることもあったそうです。そんな中、リアルに何が必要なソフトなのかを感じ、「驚速」と「特打」を開発、販売。2003年、大半の製品の販売額を1980円に統一。2006年業界常識を打破した更新料0円のウイルス対策ソフト「ウイルスセキュリティ ZERO」を販売。現在まで累計5000万本以上のソフトウェアを販売したしました。2008年、東証一部上場を果たし、その後、2012年からシリコンバレーに移住する。シリコンバレーに集まる世界中のCEOと直接取引をし、次々に契約を結び、優良なコンテンツを集めることに成功。そして「言葉の壁をなくす」というミッションの元、2017年に、語学学習ソフト「ロゼッタストーン」の独占販売権などの権利を取得し日本法人を買収。もともと高かった商品を手に取りやすい値段に設定し発売するこが可能になりました。それと同時にIoT事業に参入し、第1弾となるAI通訳機「ポケトーク」を販売。「ポケトーク」は累計出荷台数50万台を突破し、日本経済新聞社「2018年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日本経済新聞賞」を受賞しました。

現在は、シリコンバレーにお住いの松田さん。IT企業で成功している企業はすべてシリコンバレーにあることから会社のビジョンである”世界一エキサイティングな企業を目指す”ためには、『それ以外の選択肢はない』とのこと。実際に、シリコンバレーには様々な国の人が集まるため、いろいろな人に出会うチャンスもあり、そこからビジネスが生まれていくとのこと。こうした出会いが松田さんが開発された素晴らしい製品の開発に繋がっています。

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IBMでシステムエンジニアの経験を経て、独立へ

IBMでは、システムエンジニアとして、一通りのお仕事をされていた松田さんですが、そもそも、IBMに入社しようと思ったのは、『英語力』を活かすため。松田さんが、英語を学ぼうと思ったのは、大学生の時、教授が、「今後、コンピューターは英語だ」と言っていた言葉に共感をしたことから。大学2年生の時、英会話学校に通い始めたそうです。そして、IBM入社後は、英語ができたことから、すぐにニューヨークへ出張に行かせてもらったとのこと。その時、松田さんは、益々、コンピューターと英語はもっと学んでいかなくてはいけない、と感じたそうです。

その後、松田さんは、独立を決意し、「株式会社ソース」を設立します。(後に、名前を変え、ソースネクスト株式会社となる)そして、開発されたソフトが「特打」や「ウイルスセキュリティ ZERO」など。

☆「ウイルスセキュリティ ZERO」
更新料がかからないウイルスセキュリティソフトは、多くの人の支持を集めました。当時、ウイルスセキュリティソフトの更新料が負担であるという声が多かったため、松田さんは、思い切って0円にしたそうです。

 

☆「特打」
遊びの中で、ブラインドタッチを身に着けることができるタイピング練習ソフト。松田さんは、ニューヨークから帰国して、会社に戻った時、周りの社員が、指一本で入力をしている姿に驚いたそうです。ちなみに、アメリカでは、ご年配の方も、早く打つことが出来るとのこと。当時、ファックスもまだ手書きが主流でしたが、松田さんは『今後メールなど絶対にタイピングをしなくてはいけない時代が来る。このままでは、日本人はコミュニケーションが取れなくなり、仕事効率が落ちて、海外に負けてしまうかもしれない』と思ったとのこと。そこで、松田さんは、日本人のために、このようなタイピングソフトを開発されたそうです。

こうした人気ソフトの販売だけではなく、大半の製品の販売額を、1980円に統一にしたことも、多くの人の支持を集めた理由の一つ。当時、家電量販店でしか、こうしたソフトを買うことが出来ませんでしたが、松田さんは、本屋や、コンビニでも買えるようにしたいと思い、この値段での販売を決めたそうです。もちろん、その値段で売ることに対し、他の会社から、文句を言われることもあったとのこと。しかし、松田さんは、『どんな高いものでも、同じ値段で提供できる。開発費が高くなってしまっても、その分、数を売ればいい。』と考えていたそうです。

ソフトウェア業界に新風をもたらしてきた松田さん。来週は、最新作の「ポケトーク」についてのお話を伺います。お楽しみに!

松田さんのインタビュー。そして、これまでのレジェンドエンジニアのインタビューフルバージョンは、セントラルエンジニアリング株式会社のオフィシャルサイトから「レジェンドエンジニアの声」で、お聴きいただけます。
https://www.central-eng.co.jp/
https://www.central-eng.co.jp/legendengineers

by vivi

投稿者 : alabo|2019年8月28日

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