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2016年6月27日

#64 6月24日放送分 保育園

今回のテーマは、

「実際のところ保育園は足りているのか?」でした!

 

きっかけは日本死ね!!!ブログ

今年の2月、“保育園落ちた日本死ね!!!”という“匿名のブログ”をきっかけに

“待機児童”問題が、国会で争点となったり、メディアでもクローズアップされるようになりました。

 

待機児童とは、保護者が“認可保育所”などへの“預け入れ”を申し込んだにもかかわらず、

入所できずに“順番待ち”をしている“子ども”のことです。

 

昨年4月の時点の待機児童の数は、“2万3167人”

前年より、“1796人”多く、5年ぶりに増えています。

 

ただ、やむなく“認可外保育所”に入ったり、保護者が“育児休業”“延長”をするなどの

統計に含まれない、“隠れ待機児童”も、およそ“6万人”います。

 

なぜ保育士不足なのか?

実は、平成18年から平成25年の7年間で、保育所の数は増えています。

では、なぜ子どもの預け先が決まらない家庭があるのでしょうか?

 

ひとつは、子どもの面倒を見てくれる“保育士”“不足”しているからです。

長時間、子どもの世話をするというのは、体力も精神力もフル稼働で行うため“重労働”です。

 

しかし“保育士”“給与”は、重労働の対価に見合っているとは言い難いのが現状です。

 

2015年の調べでは、“全ての職種”の平均給与額“33万3300円”に対し、

“私立保育園”で働く“保育士”の平均給与額は、“21万9200円”

およそ“11万円”も低くなっています。

 

こうしたことから、政府は”2017年度”から保育士の給与を“6%”(月額6000円)の

“引き上げ”の方針を発表していますが、現場からは「あまり変わらない」という

声が上がっています。

 

保育所の数は増えてはいますが、都市部では“土地代”が高く、“用地の確保”が困難です。

また“騒音”などを理由に、“近隣住民”が反対して、“開園”“中止”

または“延期”されている保育所もあります。

(以上、5月18日 読売オンライン、厚生労働省調査 参照)

 

消費税増税が先送りされたため、社会保障費への財源が心配されていますが、

安倍首相は、参議院選挙前の党首討論で、介護や子育て支援には、

優先的に財源をあてていきたいとしています。

 

果たして、待機児童の問題はどうすれば解決するのでしょうか?

 

ということで今回は、「あなたの思う理想の子育ての環境はどんな環境ですか?

子育てしやすい社会にするにはどうすればいいと思いますか?」という質問を

リスナーに投げかけ、座談会をしていきました。

 

就職&復職しない潜在保育士

政府は、2017年度末までに、“50万人分”の保育の受け皿を整備するとしています。

そのためには、あとおよそ“9万人”“保育士”を確保する必要があります。

 

ところが、現状では、保育士の数は増えていません。

 

2013年度は、“4.9万人”が保育士として“就職”“転職”する一方で、

“3.3万人”“退職”しています。

 

その退職理由のひとつが、“給与が負担に見合わない”という点にあります。

 

低い待遇面は、資格は持っているものの、保育士として働いていない、

いわゆる“潜在保育士”およそ“60万人”の就職や復職の高い壁になっています。

(以上、6月6日 東洋経済オンライン 参照)

 

保育の質と安全確保

保育士の数を増やせば、問題が解消されるというわけではなく

その“質”“安全確保”も重要です。

 

認可外を認可とする保育所の増設や、国による基準緩和に伴い、

“保育の質”が置き去りにされているという指摘もあります。

 

基準緩和というのは、例えば、子どもひとりに必要な“面積基準”

保育士の“配置基準”などを緩めることです、

 

また、自治体の許可がなくても、“企業”が主に“社員向け”の保育所を

設置できるような緩和策も進められています。

 

短期間での保育所の増設や基準緩和で、経験の浅い保育士が増えたり、

子どもに目が充分に行き届かないなど、質の低下が避けられない状況も生まれています。

 

保育施設では、厚生労働省に報告されているだけでも、

毎年“10件”を越える“死亡事故”が起きています。

(以上、6月22日 どうしんウェブ 参照)

 

≪ゲストコーナー≫

労働経済ジャーナリスト小林美希さんに、「待機児童問題」について

お話を伺いました。

 

杉並母親の乱!?

「保育園落ちた日本死ね!!!」という匿名ブログをきっかけに

“待機児童問題”が注目されるようになったと感じますが、

実は“2013年”春頃に、待機児童が多くて、子どもを保育園に入れることができなかった

“杉並区の母親”たちが路上に出て、実情を訴えたことがマスコミに取り上げられ、

この問題に火がついたそうです、

 

これは、“杉並母親の乱”とも呼ばれています。

それ以前は、ほとんど報道されていなかったそうです。

 

匿名ブログが多くの共感を呼んだのは?

そもそも保育園問題は、優先されていい政策のハズが、票にならないということで

長い間取り上げてもらえませんでした。

 

母親たちは、子どもを預けられず、仕事を辞めるという、泣き寝入り状態でした。

 

そういう状況下で、国が言いだした“女性活躍”という言葉。

これに、待機児童を抱える母親たちは、“矛盾”を感じました。

 

現実は、共働きで父親も同じ条件のハズが、母親ばかりに負担がかかっています。

 

あの匿名ブログは、多くの母親たちの“怒り”“不満”“疑問”といった

“心の叫び”と同じだったのです。

 

少子化なのになぜ待機児童?

1997年に“専業主婦世帯”“共働き世帯”の数が逆転します。

その後、不況が続き、“共働き”が当たり前になりました。

 

出産後働くには、保育所が必要です

しかし保育所が足らず、待機児童が増えていきました。

 

また、経済的に困っていなくても、“女性”“出産後”“働き続ける”という

意識が定着し、保育のニーズが高まったという理由もあります。

 

現在、“未就学児を育児中”“20~40代の女性”で、

無職の人たちのうちおよそ“170万人”が働きたいと思っているそうです。

 

ですから、明らかに受け皿となる、保育所が足りないのです。

 

社会の変化に制度が追いついていない!?

今や結婚適齢期の“4割”が、“非正規社員”という時代です。

 

非正規社員や自営業の20~40代の女性が、およそ“70万人”もいるそうです。

彼女たちは、“育児休業制度”の対象者ではありません。

 

育休が取れないので、“生後数ヵ月”で子どもを保育園に預けなければなりません。

そのため、“0歳児保育”“定員枠”が、すぐに埋まってしまいます。

 

また育休が取れる正社員の人たちも、そういう状況を見て、

焦って育児休業を早く切り上げ、0歳児保育に申し込むそうです。

 

そうなると、定員の枠が埋まったまま園児はクラスが持ち上がっていくので、

新たに入る余地がなく、入園できない子どもが出てきてしまいます。

 

数年前に安倍首相は、“3年間抱っこし放題”なんてことも掲げていましたが

1年くらい育児休業しようものなら、その後預け先が全くないというのが現実です。

 

基準緩和は効果があるのか?

瞬間的には、効果があるかもしれませんが、

基準緩和によって、“保育士”“疲弊”するという逆効果になってしまうそうです。

 

基準を緩和して、例えば“認可外保育所”“認可”に積極的に是正していくというのは、

“ノウハウ”“経験のない”素人集団の保育園を認めることになってしまいます。

 

民間の保育士は、手取りで15~16万円の給与です。

その上、サービス残業も多く、仕事がエンドレス状態です。

また、子どもの命を預かるというのは、非常に責任があります。

 

安全基準を緩和することで、“保育の質”は劣化し、

保育士も“バーンアウト”(燃え尽き症候群)して、辞めていくだけなのです。

 

保育の質が低下している!?

ある株式会社が運営する認可保育園では、

“リーダー保育士”“経験1~3年目”で、泣いている子どもに「何で泣いているの!」と

逆切れしてしまうことがあったそうです。

 

気持ちに余裕があれば、「かわいい」とあやすことができますが

経験不足のため余裕がありません。

 

食事のときには、首にかけた大きめのヨダレかけを、テーブルにも敷いて

その上に茶碗やお皿を置くため、園児は身動きができないという

小林さんいわく“エプロン・テーブルクロス”事件というのもあるそうです。

 

また昼寝時の”寝かしつけ”では、必要以上に体をトントンと強く叩いて、

”強制的”に寝かせようとする保育士もいます。

 

園児が寝ている間に、ひとりひとりのその日の様子をノートに書くなど

他の業務があるため、とにかく寝かせればいいということになっているそうです。

 

保育園の民営化が進んだ結果

“公立保育所”の保育士は“公務員”です。

給与は“年功序列型”で増えていきます。

 

しかし、国の政策により、保育所の“民営化”が、

“自治体””裁量”で、進むようになりました。

 

民間の保育士の賃金は、それぞれの企業で決められています。

 

企業は“利益追求”という“経済行為”が前提です。ですから、“人件費”を抑えようとします。

結果、“離職”が増え、また“保育の質”“劣化”するという悪循環に陥っています。

 

転園するのも難しい

保育の質が低下した劣悪な環境に、自分の子どもを預けることは

できないというのが親心です。

 

しかし、待機児童の数が多く、他の保育所に転園しようとしても

なかなか空きがありません。

 

そうなると、仕事を辞めて、子どもの面倒見るしかないのです。

 

また例え転園できたとしても、環境が変わるというのは、

それだけで、子どもにはストレスとなり、中には登園できなくなってしまう

ケースもあるそうです。

 

待機児童ゼロに向けての早急な課題は?

何よりもまず、“保育士”“処遇の改善”が望まれます。

 

例えば、保育士の給与を“5万円”アップすると、“2500億円”の財源が必要ですが

保育士が辞めずに、また辞めた保育士が現場に戻って、

“女性”“就業継続”が実現すると、年間でおよそ“5~7兆円”“経済効果”があるそうです。

 

保育士の賃金を上げることは、非常に、“投資効果”が高いのです。

 

そして、保育士の“配置基準”“引き上げ”も必要です。

 

保育所では“年齢ごと”に、保育士ひとりあたり“何人の子ども”を世話するか

決まっています。

 

例えば“1歳児”だと、保育士ひとりで“6人”を見なければなりません。

担当する子どもの数を減らせば、“負担”“軽減”することができます。

 

保育士の離職の理由の中には、“命を預かる重圧”というのもあるそうです。

配置基準を緩和するのではなく、逆に“基準を厚く”して、

負担がかからないようにすることも、重要なのです。

 

しかし国は、そうした早急に行うべき対策に、財源を出し渋っています。

 

労働環境の改善!

保育士は、“長時間労働”や、“サービス残業”が多く、

また”シフトが複雑”で休みが取りづらいそうです。

 

時間を決めて、働き方を決めることも改善すべき点です。

 

また保育の現場では、本来“新人”保育士と“ベテラン”保育士が配置されるのが理想です。

しかし現在は、保育所をたくさん作ったために、経験の浅い新人ばかりになっています。

 

いい先輩保育士のいい保育を、新人が見習って、

経験を積んでいくような環境が望まれます。

 

さらに保育の現場は、女性が圧倒的に多く、“妊娠”“出産”となると、

“戦力外”扱いされるなど、“マタハラ”(マタニティーハラスメント)も横行しているそうです。

 

産休や育休が取りづらくなってしまうと、自分の子どもを育てることもできません。

 

地域住民と保育園の関係

待機児童を解消するために、住宅街に無理矢理保育所を建設しようとして、

静かな環境で暮らしていた住民から反対の声が上がっています。

 

子どもの声がうるさい、車が通るようになって危険、親のマナーが悪い、

開園の説明が十分でなかったなど、反対する理由はいろいろとありますが、

そもそもセキュリティを重視するあまり、”保育園””閉鎖的”というのも問題があります。

 

イベントを開催して、地域の人を呼び、園児と“触れ合う”機会を増やすというのも大事です。

また地域住民と、保育園に通う親子がお互いに会ったら、“挨拶”をするだけでも

“仲間意識”が芽生えます。

 

子どもがいる世帯が減って、“子どもは宝”という意識が乏しくなっています。

しかし、ちょっとしたことで、”子どもはかわいい”という認識が広がります。

 

“子育て”は、“地域の目”が大切です。

 

逆に、保育園の先生たちも、“地域に溶け込む”努力をしなければなりません。

 

≪今週の金のつぶやき≫

保育の現場の声を丹念にすくい上げてきた、小林さんの解説で、

衝撃の事実をいろいろと知ることができました。

 

子どもがいないと関係ないと思いがちですが、待機児童問題は根が深く、

将来わたしたちにも、様々なカタチで降りかかってきます。

 

実際に、自分の手で子育てに参加できなくても、

近所の親子に挨拶したり、電車内で泣き声を上げる赤ちゃんをあやしたり、

申し訳なさそうにしているその親に声をかけてあげたり、ちょっとしたことで、

子育てしやすい雰囲気や環境を作っていくことが大事ですね。

 

小さなことからコツコツとやっていきましょう!

 

さて諸事情あり、3年半ほど姪っ子の子育てを手伝っております。

現在も、週4で保育園に、お迎えに行っています。

 

こうした経験をするまでは、子どもを保育園に預けるという選択に

やや懐疑的だったのですが、非常に細やかに愛情を持って

保育士さんに面倒を見てもらっているので、本当に感謝しております。

 

子どもを安心して預け、仕事に専念できるような保育園が増えることを

切に願っております。

 

先程、姪っ子から明日は“アイドルごっこ”をしようとリクエストがありました。

 

アイドル役=姪っ子、マネージャー役=わたくし、

ファン=たくさんのぬいぐるみたち(ただし、しゃべったり、動かすのはわたくし)

明日も、かなり体力を要します(笑)

 

ということで、依然として、“戸籍”は“真っ白”ですが、

この夏も姪っ子と外で遊んで、“真っ黒”になる予定です!

 

相変わらず、“披露宴”より、“保育園”に“縁”がありますなぁ(苦笑)

投稿者 : kintubu|2016年6月27日