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2018年4月30日

#160 4月27日放送分 働き方改革のポイント

今回のテーマは、

「働き方改革のポイント」でした!

 

働き方改革は重要課題

安倍政権は、今国会で“働き方改革法案”を最重要課題として位置づけていますが、

森友、加計問題、自衛隊の日報問題、財務次官のセクハラ疑惑など、

相次ぐ不祥事に野党が反発し、審議を拒否する状態が続いています。

 

この働き方改革は、“長時間労働の是正”“同一労働同一賃金”などを柱とし、

企業が従業員を柔軟に働かせることで、経営効率や生産性が高まり、

それによって国全体の経済の活性化にもつながるという安倍政権悲願の政策です。

 

日本は少子高齢化社会に突入し、現在も労働力不足が深刻な問題となっています。

 

また慣習化された長時間労働や残業で、家事や育児に積極的に参加できない方も

多いのではないでしょうか?

 

大手広告代理店では、残業が100時間を越える長時間労働によって、

若い女性の命が奪われています。

 

さらに、同じ仕事をしているのに、正規社員と非正規社員の間で賃金や待遇面で

格差があるのも問題となっています。

 

ということで今回は「あなたは職場で変えて欲しいと思うところはありますか??

どんなところを変えて欲しいですか?

職場の環境で自慢できるところはありますか?」という質問をリスナーに投げかけ、

座談会を行いました。

 

≪ゲストコーナー≫

ジャーナリスト白河桃子さんをお迎えして、

「働き方のポイント」についてお話を伺いました。

 

白河さんは、政府の“働き方改革実現会議”の有識者議員も務められていました。

1ヵ月に1回、計10ヶ月間、官邸に通ってプレゼンを行っていたそうです。

 

なぜ改革が必要なのか?

日本人は務めている会社に滅私奉公することが尊いことだと

思っている傾向があります。

 

そのため“過剰労働”をしてしまったり、果ては“過労死”してしまう方もいます。

 

その辺りのことをちゃんとしていこうという機運が高まってきています。

 

昭和の時代は、筋肉質の男性が外で長時間労働して

”大量生産”でモノをどんどん売っていくビジネススタイルでした。

 

しかし現在は、人口が減り、また大量生産のモノが売れなくなっています。

 

人手不足も深刻です。

 

そのため、様々な人たちが知恵を集約させて、魅力的なモノを

作っていかなければならない時代になっています。

 

例えば、テレビを所有している学生が減っています。

 

若者は、番組をスマートフォンで見ています。

 

作らなきゃいけないモノが変わってきています。

 

それなのに、長時間労働でやってきた職場はなかなか体質を変えられず、

魅力的な新しいモノを作ることができないでいます。

 

特に、女性が長く働くことのできない職場は、女性のアイディアが活かされません。

 

長時間労働という働き方をまずアンインストールし、

女性が働きやすい環境にしようというのが改革の狙いでもあります。

 

乃木坂のコンサートに行きたい!

タバコを吸う人の“タバコ休憩”は、1日合計すると“1時間以上”にもなるそうです。

 

一方で、育児のため、17時ではなく16時に帰宅しなければならない女性は、

働きにくい雰囲気を感じています。

 

しかもタバコを吸いながら、長い時間会社で働いている方が、

評価が高いという傾向があります。

 

タバコ休憩は、年間で合計すると、何日分にもなりますが、

その日数分の有給を申請するのは難しいのが現状です。

 

また、若者だって、早く仕事を終えて、乃木坂のコンサートなどに

行きたいと思っている人がいます。

 

若いから、子どもがいないからといって“ワークライフバランス”

なくてもよいということはありません。

 

白河さんは、政府の会議でそのようなことを発言したところ、

ある官僚の方がピクっと反応したそうです。

 

もしかしたら、乃木坂ファンの方だったかもしれませんね。

 

働き方改革のポイントは?

“1階建て”“2階建て”という具合に考えます。

 

1階建てには、“残業の上限”を設けました。

制限速度のない高速道路を走ると、事故が起こりやすくなります。

 

そこで制限速度を設けました。

 

また、“同一労働同一賃金”も1階建てに含まれます。

 

同じ仕事をしているならば、正社員、非正規社員に関係なく、

同じ単価にしようというルールです。

 

さらに、“実労働時間把握義務”も1階建てです。

 

“社外”で働いている人や“見なし残業”で働いている人の

労働時間をしっかり把握するというのが狙いです。

 

1階建ては“人権”の部分に重点が置かれています。

 

過労死をしないように、みんなが健康的に働ける

環境づくりを実現できるようにする改革です。

 

成果に見合う報酬

対して2階建ては、“成果”によって賃金をもらうということに主眼が置かれています。

 

例えば、アプリを作る人などは、どうしても長時間労働になりがちです。

 

しかし、アプリが大ヒットしても、その成果に値する賃金をもらえるわけではありません。

 

成果に見合った報酬を得る働き方に関する改革が2階建てです。

 

こちらは1階建てに比べると、対象となる人が少ないです。

 

それは、年収1075万円以上が対象だからです。

 

ちなみに、この1075万円という数字は、サラリーマンの年収の3倍です。

 

長時間労働是正のメリットは?

残業代を稼ぎたいという人にとってはデメリットになりますが、

削減した分、企業は儲かります。

 

それをボーナスとして、社員に還元している企業があるそうです。

 

効率良く働いた人に、ボーナスを出すという、

働き方を変えるための一種のショック療法です。

 

昭和のおじさんたちには、長時間労働のDNAが残っているので、こうした荒療治も必要です。

 

長時間労働できる人だけが、働くことができ、エラくなれるというのでは、

育児や介護を抱えている人たちは、どんどん辞めていってしまいます。

 

長時間労働を是正して、色々な人が色々な働き方をできるようにすることが大切です。

 

企業の取り組みは?

ドライバーは、荷物の積み下ろしがあるので、待ち時間が多い職業です。

 

一刻も早く荷物の積み下ろしをするために、夜中に現場に行って、

車で寝て待機していることが多いそうです。

 

これでは、健康にも安全にも良いとは言えません。

 

そこで、ある倉庫会社の社長が、スマホで荷積みや荷降ろしの

予約ができるアプリを開発しました。

 

それによって、ドライバーは、その時間に現場に向かえばよくなり、

その分家で睡眠を取ることができるようになったそうです。

 

このように機械ができることは機械に任せて、

長時間労働を是正しようという動きもあります。

 

全員16時半退社の理由とは?

大手食品メーカーの“味の素”は、給料を変えずに1日“7時間20分”勤務で、

“16時半”退社という働き方を実践しています。

 

2020年には、1日7時間労働を目指しているそうです。

 

会社以外のどこでも働くことができるようにパソコンを支給。

しかも“フルフレックスタイム制”なので、時間を選んで自由に出社できます。

 

8時15分までに出社すると、焼き立てのパンが無料で食べることができるそうです。

 

また、なぜ全員16時半退社かというと、保育園に子どもを迎えにいく社員が

後ろめたくなく働けるからだそうです。

 

他にもこんな制度があります。

 

例えば、子どもが夜中に熱を出しても、

すぐに“テレワーク”(オフィス以外でいつでもどこでもパソコンで働く)を申請し、

翌朝“時間有給”を取って、午前中子どもを病院に連れていき、

帰宅後自宅で仕事をすることができます。

 

会議があっても、自宅にいながら“リモート”(テレビ会議)で

参加することができます。

 

ですから子どもの熱のために、同僚に申し訳ない思いで、

会議のスケジュールを変えてもらう必要も、仕事を休む必要もないのです。

 

女性が大変働きやすい職場です。

 

海外の働き方

“ドイツ”は1日“10時間”以上働くと、上司がポケットマネーで“罰金”

支払わなければ仕組みがあり、最高金額は180万円だそうです。

 

“フランス”は週に“35時間”以上働いてはいけないという決まりがあります。

 

“EU”全体でも「“11時間”空けないと次の仕事をしてはいけない」という

ルールになっているそうです。

 

全てが健康のための働き方になっています。

 

中小企業の働き方改革は?

昨年辺りから、活発になってきているそうです。

 

それは、長時間労働だと働き手が来てくれないからです。

 

特に地方では、人が辞めてしまうと、次の採用が困難だそうです。

 

ですから、育児や介護を抱える従業員がいる会社では、

そうした人たちの働き方に合わせなければ、会社自体が倒産の憂き目にあってしまいます。

 

地方のケーキ屋さん

地方のあるケーキ屋さんは、とても美味しいと評判のケーキを

ネットで全国販売していたそうです。

 

しかし、無理な大量生産だったため、従業員が疲弊してしまいました。

 

そこで、ネット販売を止めたそうです。

 

従業員も休みを取れるようになりました。

 

すると逆に全国からお客さんがお店に買いにやって来るようになったそうです。

 

地方の中小企業の場合、無理矢理事業を拡大して、従業員が疲弊してしまうよりも、

身の丈に合った商売をしていくほうが良いと考える企業もあるそうです。

 

改革を浸透させるには?

ファッション通販のZOZOTOWNは、働き方改革が叫ばれる以前から、16時退社でした。

 

それは、社員が街に出て遊ばないと、トレンドが分からないからという理由だからです。

 

このように新しい会社には、すでに改革は浸透しています。

 

一方、昭和のレガシー企業は、長時間労働が尊いというDNAがいまだに残っているので、

それをアンインストールすることから始めなければなりません。

 

そして、社員がサービス残業していないか、きちんと労働時間を守っているかなど

ベーシックなことを把握する必要があります。

 

かつては終身雇用が当たり前で、長時間労働であろうがサービス残業しようが、

会社のために一生懸命働けば、一生面倒を見てくれる環境でしたが、

今は働き方も若い人たちの考え方も変わってきています。

 

そうしたことを意識していない会社は、働き手が集まらなくなってしまいます。

 

企業を見極めるポイントは?

まずは“法令順守”かどうかに注目しましょう。

 

給料の説明がいい加減な会社があるそうです。

 

一見高給のように見えても、入社してから、

その金額が見なし残業を含まれていることに初めて気が付くことがあるそうです。

 

社員の雰囲気もみましょう。

ギスギスしているかどうかチェックするのも大事です。

 

また、やたら元気過ぎるのも要注意です。

社員が洗脳されているかのような雰囲気は、“やりがい搾取”です。

 

そして、社長が働き方改革について、外に出て語っているかどうかもポイントです。

 

どの企業も社長は忙しい身です。

 

しかし、そんな中時間を割いて、働き方改革に関して思いを語っているのは、

真剣に取り組んでいる証拠です。

 

≪今週の金のつぶやき≫

昭和に創業したレガシー企業と、ここ数年で起業した企業とでは、

働き方の制度や考え方が大きく違うようです。

 

長時間労働を良しとする昔ながらの働き方を持つ人たちのDNAを

アンストールできる日は来るのでしょうか?

 

これからの深い議論と改革に期待したいですね。

 

今夜の放送で興味を持った方は、

白河さんの著書『御社の働き方改革 ここが間違っています!』(PHP新書)を

是非チェックしてみてください。

 

さて、弊社(代表から雑用までわたくしが務めています)も

働き方改革を実行すべく、休みを取って、地方で開催される音楽フェスに参加してきました。

 

そもそも、フェスに興味もなく、なかなか休みが取れない働き方なんですが、

若いおねぇちゃんに誘われたので、これは行くしかないと、張り切って参加してきた次第です。

 

広大な自然の中でのライブと、地元の酒と食を堪能したんですが、

若いねぇちゃんのわがままには、振り回さられっぱなしで…。

 

まず、彼女のバッグが異様に重い。

 

こちらも一応男子ですから、移動中持ってあげたのですが、尋常でない重さ。

 

何が入っているのか、バッグの中身を見せてもらうと、

本が7冊も入っているではないですか!?

 

絶対2日間で読めない量ですよ。

 

さらに人形まで…。

 

という具合に、喉が渇けば、急いで広い会場を走り回り飲み物を調達し、

トイレの行列にも退屈しないように一緒に並んであげるなど、執事の如く猛烈に働きました。

 

働き改革のはずが、いつもより気を遣い、働いているという(苦笑)。

 

さて、その若いおねぇちゃんこと、姪っ子7歳は、叔父と一緒に行く旅に味をしめたのか、

「にぃに、誕生日のプレゼントは旅行がいい」とリクエストしてくる始末。

 

姪っ子相手の長時間お世話係の改革は、まだまだ進みそうもないです。

 

取り敢えず、仕える労働者として、「やらない宿題は持ってこないように」と

注意勧告しておきました(笑)。

 

次回、5月4日は、音楽評論家吉岡正晴さんをお迎えして、

「アメリカ音楽と人種差別」をテーマにお送りします!

 

聞いてちょーだい!

投稿者 : kintubu|2018年4月30日