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2018年8月6日

#174 8月3日放送分 町中華

今回のテーマは、

「町中華の楽しみ方」でした!

 

庶民の味方!

最近、“町中華”という言葉を耳にすることが多くなっています。

雑誌やテレビ、ラジオで頻繁に取り上げられています。

 

イメージとしては、町にある個人で営業している中華屋さんで、

安くてボリュームがあって、そして美味しい!

たまに無性に食べたくなるという感じでしょうか?

 

とくに育ち盛りの学生さんや、力仕事をしている方にとっては、

安くてメニューが豊富、しかもお腹一杯になるということで重宝しています。

 

また町中華と言えば、お客さんみんなでテレビを見たり、

漫画や新聞が置いてあったり、あたかも自分の家かのような心地の良さも

感じることができます。

 

ということで今回は「中華料理で一番好きなメニューは何ですか?

おススメの町の中華料理店を教えてください!」という質問をリスナーに投げかけ

座談会を行いました。

 

ブームの裏で減少

厚生労働省の調査によりますと、2001年の時点で日本の中華料理店は

“6万3000軒”ほどあったそうです。

 

しかし、これが2014年になると、“3万7000軒”ほどに減少しています。

およそ半分ほど減ってしまったことになります。

 

お店が減少してしまった原因のひとつは、”経営者の高齢化”です。

 

同省の調査によると、中華料理店の“7割”“個人経営”で、

経営者の年齢が“60~69歳”が最も比率が多く、“30.6%”

 

ついで、50~59歳が、“29.8%”、70~79歳が“13.1%”となっています。

このうち、“69.1%”の経営者が、店を継いでくれる子どもがいないと回答しています。

 

また、中華料理店の定番のセットメニューと言えば、“ラーメンと半チャーハン”

“チャーハンと餃子”などですが、こうした“炭水化物”“炭水化物”を合わせた

セットメニューは、カロリーや糖分が高く、“健康志向”のニーズに合わなくなった

というのも原因だそうです。

(以上、2017年12月9日 レコードチャイナ 参照)

 

町中華ブームその一方で中華料理店の存続が危ぶまれています。

 

≪ゲストコーナー≫

金つぶ2度目のご登場!

ライター刈部山本さんをお迎えして、「町中華」についてお話を伺いました。

 

町中華とは?

山本さんいわく、昭和30年代~50年代の“高度経済成長期”に増えた

駅前商店街にある、“家族経営”の中華屋さんを町中華と呼んでいるそうです。

 

バブル期に“エスニックブーム”があり、四川料理など

アジア系の料理がたくさん出てきました。

 

またラーメン専門のお店も増えました。

 

そのため、ひと口に中華料理店といっても、何を指すのか

分からなくなってしまいました。

 

そこで区別をつけるために、“町中華”という名をつけるようになったそうです。

 

なぜブームになったのか?

グルメ情報があふれ過ぎていて、普通のラーメン、チャーハン、餃子のような

子どもの頃から食べ慣れているメニューをどこに行ったら味わえるか、

分からなくなっている状況があったそうです。

 

インスタ映えするような料理の情報が流行っている中、

そうしたものに疲れている方もいます。

 

肩肘張らず、普段着でふらっと訪れることができるお店が町に少なくなってきました。

 

凝った食材で作るようなこだわりのラーメンよりも、

昔ながらのシンプルであっさりしたラーメンを食べたい人もいます。

 

そうしたニーズに応えるのが、地元にある町中華だったのです。

 

町中華の良さを再発見している人が増えているそうです。

 

楽しみ方は?

チャーハンや餃子、野菜炒め定食などの定番メニューは

どの店にもあるので、食べ比べて店ごとの違いを楽しむことができます。

 

例えば、昔から工場街で営業している店は、肉体労働者が来店するので、

塩分が濃い目の傾向になっているそうです。

 

町のカラーに合わせて店側が調整をしているそうです。

 

チャーハンの付け合わせのスープを飲むと、

その店のベースの味が分かるそうです。

 

自家製でチャーシューを作っているお店は味に自信がある証拠です。

 

昔は贅沢に肉を入れることができなかったため、

ハムやナルトを入れて全体の量を増していたお店もありました。

 

歴史のあるそうしたお店は、今でもそのスタイルを受け継ぎ、

昔ながらのメニューを提供しているそうです。

 

最初に何を頼んだらいいか?

山本さんは初めて訪れたお店では、実力が出る“チャーハン”を注文するそうです。

 

シンプルなメニューなだけに、店の考え方や培ってきたモノが凝縮されています。

 

工場街では、こってりガッツリ系チャーハンが多いそうです。

 

都市部では、ランチで女性のお客さんも来店することから、

ラードでなく植物性の油を使っていることが多いそうです。

 

おススメの町中華!

①ミナト(大田区・平和島)

平和島ボートレース場の近くにあります。

 

港湾エリアにあるので、お客さんには肉体労働をする方も多く、

チャーハンは量も油も多く、こってりでギラギラしているそうです。

 

山本さんが今まで食べたチャーハンの中でもトップクラスのラードの量で

食べられるか不安になったそうですが、意外とサラッといけたそうです。

 

②中華珍満(台東区・御徒町)

裏路地にある小さいお店です。

 

皿うどんのような焼きそばが名物です。

 

山本さんは、“グズグズ焼きそば”と呼んでいます。

 

ラーメンの麺を茹でてから炒めて、焼きそばにしています。

 

水気が多く、グズグズな感じだそうです。

 

この中華珍満と、新宿の“石の家”、荻窪の“三ちゃん”

“三大グズグズ焼きそば”と言っているそうです。

 

ちなみに石の家はベッチャリした、三ちゃんはニンニクの効いた

パンチのあるグズグズ焼きそばだそうです。

 

③珍来(千葉・茨城他)

戦後の食糧難の時代から足立区で開店。

 

下町の人たちに「元気をつけたい」という思いから、

料理のボリュームを多くしたところ人気店となりました。

 

時を経て、店に訪れていたお客さんの子どもや孫の世代が

マイホームを購入し、千葉や茨城に住むようになって、

珍来の需要が高まった結果、チェーン店として発展していったそうです。

 

暖簾分けのカタチをとっているので、チェーンといえども、

住み込みでみっちり修業をするため、個人経営にかなり近いスタイルです。

 

手作り餃子が大きくて、おススメだそうです。

 

女性も町中華

都市部では、女性客も入りやすいように、店内もキレイで、

外からも中が見える作りになっているそうです。

 

客層に合わせて味を変える店もあります。

昔からの味、やり方を通すのか、時代に合わせて変えるのか、お店によって異なります。

 

中華料理以外のメニューも絶品!

①かさま(板橋区板橋本町)

福井や会津若松のB級グルメとして有名な“ソースカツ丼”があります。

 

ごはんの上にウスターソースで味がついた大きなカツが2枚のっています。

少食の方は、カツ1枚でも注文できます。

 

都内の町中華で食べられるのは珍しいそうです。

 

お店の方が旅行したときに、ソースカツ丼に出会い、店でやってみることにしたそうです。

 

②幸楽(台東区田原町)

外まで人が溢れている人気店で、名物メニューは、“ナシゴレン”です。

 

ケチャップが少し入ったソースチャーハンのような味がするそうです。

 

町中華ではソースチャーハンをメニューにしているお店もあります。

 

エスニック系の料理が日本に入ってくる前は、独自にアレンジをして

生まれたメニューもありました。

 

ソースチャーハンに近いこの店のナシゴレンなどもそのうちの1つのようです。

 

③大福元(埼玉県三郷市ほか千葉中心のローカルチェーン

“牛ステーキ炒飯”と書いてある看板を発見し、食後にも関わらず

山本さんは来店したそうです。

 

細切りのステーキ肉がピーマンと玉ねぎと一緒に甘辛く炒められ

ごはんにのって出てきたそうです。

 

3人前はあるかと思うほどの量でしたが、おいしかったので、

すでに食事を済ませていましたが、完食したそうです。

 

おいしい店を見分けるコツは?

基本的に気になったら入店するのが、山本さんのスタイルです。

 

例えば、入り口の脇にあるサンプルケースで古くてメニューも見えないようなものを

目にすることがありますが、それはそのまま放置していても、

お客さんが来るということを表しています。

 

また古いサンプルケースを直している暇がないほど忙しいということも

読み取れるそうです。

 

板橋しっとり炒飯とは?

昔は、本格的なチャーハンを食べたことがある人が少なかったそうです。

 

その時代、町中華ではラードで炊きたてのごはんを手早く炒める

チャーハンが主流でした。

 

それは日本人が柔らかめで水気のあるごはんを好む傾向にあることも大きく、

しっとりチャーハンが提供されていたそうです。

 

バブル以降になり、本場の中華の味を知った人や、修業をした人、

また周富徳さんのようなスターシェフも登場します。

 

家庭ではそれまで、お母さんが土曜の昼に作るベチャベチャした

チャーハンが食卓に上がっていました。

 

周さんのようなスターシェフがダマのならない方法を紹介し、

それをテレビで見た人たちが、パラパラしたチャーハンこそが

本格的なものというイメージを抱くようになります。

 

パラパラしたほうがおいしいという認識が世に広まりました。

 

そうした経緯から、いつしかパラパラチャーハンがしっとりチャーハンに代わって

主流になっていったそうです。

 

冷凍食品もイメージ先行でパラパラが中心となっていきました。

 

町中華が生き残るには?

後継者不足が問題なっていますが、店主が自分の子どもに

店を継がせたくないという事情もあるそうです。

 

町中華は高度経済成長期にできたビジネスモデルです。

 

今の時代に合わない部分もあって、食べていくことが大変な商売だと

親は考えているそうです。

 

子どものことを思う親心です。

 

しかし、私たちが町中華の良さに気が付き、お店に通うことで、

そのことを考え直す店主もいるかもしれません。

 

町中華に限らず個人店が減っています。

 

とにかくなくなってしまう前に気になるお店があったら行くようにしましょう!

 

刈部山本さん情報

『東京「裏町メシ屋」探訪記』(光文社 知恵の森文庫シリーズ)が

ネット以外書店でも発売されています。

 

関連イベントとして8月30日(木)に埼玉県川口市の川口駅前にある

図書館のイベントスペースで、スライド&トークショーを開催します。

 

8月12日夏のコミックマーケット(東京ビッグサイト)で、

板橋の町中華などの大衆食堂を食べ歩いたレポートをまとめた本を販売するそうです。

 

山本さんのブログも是非チェックしてみてください!

 

≪今週の金のつぶやき≫

最後にこんな話題を紹介しました。

 

中国では昨年1年間で、“四川料理店”がおよそ“4万店舗”が閉店しています。

 

四川料理は油分が多く、香辛料も多用されるので辛くて塩分も多いということで、

健康志向の都会人から敬遠されているそうです。

 

中国では中間所得層や富裕層が増えるにつれて、食事も健康志向が好まれる

傾向が強くなっています。

 

またお店の清潔志向も強まっていて、低価格で昔ながらの小さいお店が敬遠され、

閉店に追い込まれています。

(以上、6月2日 NEWSポストセブン 参照)

 

時代の大きな変革によって、人々の意識も大きく変わっていきます。

 

2020年東京オリンピックを2年後に控えた日本も、町をキレイにしようと、

古いモノが取り壊され、新しい姿に生まれ変わろうとしています。

 

便利で快適な発展した町もいいですが、日本ならではの昔ながらの

庶民に寄り添ってきた町の姿も、世界に誇る日本の文化ではないでしょうか?

 

これぞ日本、これも日本という古き良き姿も大事にしたいですね。

 

あなたはどう感じましたか?

次回8月10日は、ウェザーニューズ所属気象予報士永井友理さんをお迎えして

「今年の夏の異常気象」をテーマにお送りします! 聞いてちょーだい!!

投稿者 : kintubu|2018年8月6日