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2019年6月24日

#217 6月21日 G20と中国経済

今回のテーマは、

「G20と中国経済」でした!

 

G20とは?

今週の28、29日に、“G20大阪サミット”が開催されます。

 

G20とは、“主要20ヵ国・地域首脳会議”のことで、Gは“Group”を意味します。

 

世界のリーダーが集まって、世界経済などの課題を話し合おうというものです。

 

今回、日本が初めて“議長国”を務めます。

 

そもそも世界のリーダーが集まるサミットとして有名なのは、“G7”

 

G7は、日米欧州の“先進7ヵ国”による会合です。

 

では、G20とはどういうものなのかというと、その成り立ちは…

 

2008年アメリカの大手証券会社“リーマン・ブラザース”の経営破たんを

きっかけに、世界的な不景気に見舞われます。

 

これを“リーマン・ショック”と呼んでいます。

 

この世界全体のピンチから脱するには、先進7ヵ国だけでなく、

新興国も話し合いに参加する必要があるということで、

誕生したのが“G20”です。

 

2008年11月から開催されています。

 

そして今年、日本が初めて議長国となって、大阪で首脳会議が開かれますが、

それに先だって、閣僚レベルの様々なテーマを話し合う会合が開かれました。

(以上、6月1日 朝日小学生新聞)

 

ということで今回は「金つぶ追跡調査!景気、良いですか?悪いですか?

最近一番の贅沢って何ですか?節約していることありますか?」 

という質問をリスナーに投げかけ座談会を行いました。

 

注目の米中関係

G20の中でも、取り分け注目されているのが、世界一の経済大国“アメリカ”

それに次ぐ2位の“中国”です。

 

アメリカのトランプ政権は、中国による“知的財産権の侵害”などを理由に

中国からの輸入品に高い“関税”を課すという経済制裁を行ってきました。

 

一方、中国もそれに対抗し、アメリカからの輸入品に高い関税を課して、

報復措置を行っています。

 

まさに泥沼化している報復合戦ですが、今回行われるG20大阪サミットで、

両国のトップであるトランプ大統領と、習近平国家主席による直接会談で、

事態を打開する話し合いが行われるのではないかと言われています。

 

そんな中、中国の習近平国家主席は、G20の前に“北朝鮮”を訪れています。

 

北朝鮮への影響力を誇示し、米中首脳会談を有利に進めるようという思惑があります。

 

一方、トランプ大統領は、もし米中首脳会談が開催されない場合、

中国製品に対する新たな関税を課すと警告しています。

 

米中貿易摩擦は世界経済、そして日本の経済にも大きく影響する懸案事項であり、

また、アメリカ、中国にとっても、経済減速の火種でもあります。

 

≪ゲストコーナー≫

第一生命経済研究所主席エコノミスト西濱徹さんをお迎えして、

「G20と中国経済」についてお話を伺いました。

 

G20の設立経緯

そもそも先進8ヵ国の首脳が集まって話し合いをする“G8”という会合がありました。

 

そこからロシアが抜けて、“G7”になっています。

 

リーマン・ショックを機に、世界全体の経済が悪化しました。

 

その1年前には、“パリバショック”が起こっています。

 

フランスのBNPパリバ銀行系列のファンドが突然解約を凍結し、

それによって金融市場が荒れます。

 

その後、リーマン・ショックがダメ押しとなって世界経済が減速していきます。

 

かつてはG8の8ヵ国が世界のGDPのかなりの割合を占めていましたが、

リーマン・ショック後は半分にも満たないようになったのです。

 

そこで、国の数をもっと増やして会合を行おうということになり、G20が設立されました。

 

G20は毎年開かれていますが、「船頭多くして船山へ上る」のごとく、まとまっていないそうです。

 

議長国・日本に問われる力量

アメリカと中国の対立により、“分断”が危惧されています。

 

それを統合できるかどうかが問われます。

 

日本はアメリカと“同盟国”である一方、中国とは“経済”で深く関係しています。

 

そうした利害関係の中、中立的な立場で、話し合いを前に進めていけるかどうかが

日本、そして安倍首相に問われています。

 

G20の8つの課題

主に8つのテーマが話し合われます。

 

経済、貿易と投資、イノベーション、環境・エネルギー、雇用、

エンパワーメント、開発、保健です。

 

世界経済の今

2016年の後半から2017年にかけては好景気だったそうです。

 

しかし米中摩擦などもあって、2018年あたりから少し薄曇りに変わっています。

 

製造業は減速、一方サービス業は比較的堅調でしたが、

年明けから急速に頭打ちになっているそうです。

 

アメリカのひとり勝ちが続いていましたが、少しずつ陰りが見えてきているそうです。

 

習近平国家主席の訪朝の狙い

ベトナムで2月に行われた“米朝首脳”は決裂してしまいました。

 

通常、首脳会談が行われた場合、最後に握手をします。

 

それに至るように、事務方もお膳立てをします。

 

しかし、トランプ大統領は事前に決めていたことでも、

それを反故にすることがあります。

 

それが、前回の米朝首脳会談でした。

 

なかなか交渉の進まない米朝の関係に、北朝鮮の後ろ盾である中国が

存在感をアピールしたいという狙いがあるそうです。

 

トランプ政権には、“対中国強硬派”がいます。

 

中国を叩かないと気が済まないというスタンスの人たちです。

 

トランプ大統領とも考え方が違い、またトランプ政権の中でも意見が違っているそうです。

 

過激なモノ言いが目立つトランプ大統領ですが、

実は中国に対しては一番の穏健派かもしれないそうです。

 

閣僚レベルの会合

例えば、ポリ袋、プラスチック、ストローなどの利用を控える

環境問題などは成果があったそうです。

 

一方でデジタル課税に関しては、ルールが決まっておらず、

話し合いは持ち越しになっています。

 

中国経済は?

米中貿易摩擦によって、アメリカへの“輸出”に悪影響が出ていますが

全体としては底堅いそうです。

 

その理由は3つあります。

 

まず、通貨の“人民元”が安くなっています。

これによって“価格競争力”が上がっているそうです。

 

また、外交政策の柱になっている“一帯一路”計画に関連する国々への輸出が

堅調だそうです。

 

そして、まことしやかに言われているのが、“産地偽装”です。

中国産であるとアメリカへ輸出できませんが、ASEANの国々を迂回させて、

輸出する製品が意外にあるのではないかと言われているそうです。

 

中国の人たちの生活は?

中国国内の“個人消費”は弱ってきているそうです。

 

米中摩擦によって、企業が“雇用”を控えています。

 

また昨年の“アフリカ豚コレラ”=豚の疫病の影響で“物価”が上昇しています。

 

所得が増えていない中、物価が上昇しているので、

国民は財布のヒモを締めるという悪循環に陥っています。

 

日本はGDPに占める6割が個人消費ですが、中国は4割といういびつな状態です。

 

中国国内では、道路、港湾、空港、鉄道などインフラ投資が経済の軸になっています。

 

中国の人たちは、日本に比べて株を持っている人が多いそうです。

 

ですから株価が下がると、ますます財布のヒモが固くなってしまうのです。

 

日本経済への影響は?

中国でモノを作るための機械や部品などの輸出品に

玉突き的に悪影響が出ているそうです。

 

1月から3月の日本のGDP成長率は予想に反して良かったそうです。

 

しかし、これは輸入が減った影響で、それは個人消費や企業の設備投資が

弱かった影響でもあります。

 

数字ほど景気は良くないということになります。

 

米中摩擦の悪化で、中国経済が減速すると、アジアの国々にも影響が出て、

そうした国々とやり取りのある日本の輸出業もマイナスになってしまいます。

 

ファーウェイ製品は?

中国の通信機器大手の“ファーウェイ”製品がアメリカで政府の許可なく

取り引きすることを禁止させられています。

 

アメリカは自分たちだけでなく、他の国々にもファーウェイ製品の使用を

やめるように呼びかけています。

 

次世代通信である“5G”の技術のおよそ4割はファーウェイが関わっているそうです。

 

グーグルがファーウェイ製品へのソフトの提供を取りやめたので、

ファーウェイは、自主的にOSを作らなければなりません。

 

そうなると、中国国内でのファーウェイを中心とした技術と、

それ以外の独自の技術が発展し合い、まさに5Gを中心とした

世界の分断が起こる可能性もあります。

 

何が狙いか?

アメリカは、ファーウェイ製品から機密情報が奪われるということで

製品の取引を制限していますが、裏には“覇権争い”という目的があります。

 

これまではアメリカが特許を取って収益を上げてきましたが、

ファーウェイが5Gの4割もの特許を抑えています。

 

そうした状況もあって、早いうちに叩いておこうという思惑があるのです。

 

中国が今後、情報戦で有利にならないように予防線を張っています。

 

関税第4弾は?

トランプ大統領は、対中国の関税引き上げ第4弾の発動も示唆していますが、

もしこれが行われた場合、アメリカの物価は0.4ポイント押し上がる程度だそうです。

 

一方、中国はGDPが1%越えるほどの悪影響が出てしまうそうです。

 

中国にとって分が悪い状態です。

 

選挙を意識した政策

来年、“アメリカ大統領選”が控えています。

 

トランプ大統領はすでに立候補を表明しました。

 

当然、選挙を意識しています。

 

そのため、これまでもそうでしたが、自分の支持層にウケる政策だけを

実行していく傾向が強くあります。

 

消費増税の影響は?

単純に景気だけのことを考えれば、悪化するそうです。

 

政府の景気判断は、拡大しているか?悪化しているか?というのが基準で、

“横ばい状態”“拡大”と表現されているそうです。

 

ここ1年は横ばい状態だそうです。

 

消費者マインドは、落ち込みが始まっているそうです。

 

節約モードが広まってきています。

 

消費税10%は計算しやすい分、負担感が強いというのもあって、消費に影響が出そうです。

 

本来の増税の目的

政府は増税によって景気が落ち込んだ場合、対策を打つと言っています。

 

しかし、消費増税はそもそも税金を上げて、

“財政の健全化”を目的として行われる予定でした。

 

ですから景気対策をして歳出してしまうと、本来の目的を達することはできません。

 

これでは何のための増税なのかということになってしまいます。

 

東日本大震災以降、日本は歳出が拡大しています。

 

果たして、様々なことに対応する余力があるのかは疑問が残るところです。

 

オリンピックは起爆剤になる?

過去オリンピックを開催した国では、

景気の拡大のピークは開催の1年前だそうです。

 

開幕する頃は、景気の坂を下っている状態になってしまいます。

 

米中首脳会談どうなる?

昨年末、アルゼンチンでG20が開催され、米中首脳会談が行われました。

 

そのとき、トランプ大統領と習近平国家主席は握手を交わし、

第3弾の関税引き上げについては、猶予を持って話し合っていこうという

流れになりました。

 

今回も、前回同様エスカレートする状態は、避けることができるかもしれません。

 

中国は選挙がなく、共産党が支配してきました。

それは経済成長があったからこそです。

 

もし、経済成長が見込まれなくなれば、当然共産党も国民の支持を失います。

 

ですから、経済面のカバーは必須なのです。

 

≪今週の金のつぶやき≫

G20大阪サミットに備えてテロ対策はもちろん、トイレ対策まで万全のようです。

 

会場となるインデックス大阪は今回の会合に向けて、38基の和式トイレの半分の

19基を洋式に変更されています。

 

また、女性用トイレ16基と多目的トイレ1室が設置された

“トイレ棟”が新たなに設けられています。

 

増えた洋式トイレの16基分は、業界大手のTOTOとLIXILの2社がそれぞれ

8基ずつ寄付しています。

(以上、6月20日 週プレNEWS 参照)

 

こうした民間企業の協力によって、世界の国々を“おもてなす”今回のG20大阪サミット。

 

世界経済の今後を大きく左右する米中首脳会談に注目が集まっていますが、

これまでの禍根を水に流すような前向きな話し合いになるのでしょうか?

 

明るい展望が開けるように、議長国・日本の役割は重要です。

 

あなたはどう感じましたか?

 

次回6月28日は、元プロ野球選手屋鋪要さんをお迎えして、

「少年野球」をテーマにお送りします!

 

聞いてちょーだい!!

投稿者 : kintubu|2019年6月24日